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「緩やかな標準」から「プラットフォーム」へ、IVIの新たな挑戦:IVI公開シンポジウム2016(1)(2/4 ページ)
「つながる工場」実現に向け、製造業、製造機械メーカー、ITベンダーなどが参加する「Industrial Value Chain Initiative(IVI)」は設立から約1年となる成果について、シンポジウムで発表した。本連載では、同シンポジウムの内容を取り上げていく。今回は“プラットフォーム化”を目指すIVIの2016年度の取り組みについて紹介する。
「緩やかな標準」による連携
そこでIVIでは「緩やかな標準」を掲げた。日本の製造業が実際に困っている点を競争領域と協調領域に分け、協調領域の話し合いの場を作っていくということを目指す。“それぞれの困りごと”を起点に、似たような課題を抱えている企業の問題解決のリファレンスモデルを作るということである。
西岡氏はIVIの役割として「“場作り”に徹していることが特徴だ」と述べている。IVIが「場」として考えているのが、以下の8つである。
- 企業の自前主義を変えるための場
- 協調(共通)領域を探し定める場
- モノづくりの現場をデータでつなぐ場
- 情報システムの役割を再検証する場
- モノづくり知識の付加価値を考える場
- ボーダーレスなモノづくりを推進する場
- 中小企業の新たな挑戦を応援する場
- 地域に根付いたモノづくりを支援する場
これらの場作りを進めた結果、現在IVIではテーマに応じた20のワーキンググループ(WG)が始動。「緩やかな標準」作りが進んでいるところである。
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