トヨタのTNGA第2弾はクロスオーバーSUV、「C-HR」量産モデルが登場:ジュネーブモーターショー2016
トヨタ自動車は、「ジュネーブモーターショー2016」において、新型クロスオーバーSUV「TOYOTA C-HR」を世界初披露した。「TOYOTA C-HR Concept」の量産モデルとなる。日本では2016年中に、欧州では2017年初めに発売する。日欧以外にもグローバルで販売を計画している。
トヨタ自動車は2016年3月1日(現地時間)、「ジュネーブモーターショー2016」(一般公開日:2016年3月3〜13日)において、新型クロスオーバーSUV「TOYOTA C-HR」を世界初披露した。「フランクフルトモーターショー2015」や「東京モーターショー2015」で披露した「TOYOTA C-HR Concept」の量産モデルとなる。日本では2016年中に、欧州では2017年初めに発売する。日欧以外にもグローバルで販売を計画している。
C-HRは、環境性能と操縦安定性、快適な乗り心地、ドライバーの意のままの応答を同時に実現することを目指し、トヨタ自動車が推進するクルマづくり「TNGA(Toyota New Global Architecture)」を取り入れて設計した。TNGAの第1弾車両は2015年12月発売の新型「プリウス」だが、今回のC-HRがTNGAの第2弾車両となる。
パワートレインは、ハイブリッドシステムと、ガソリンエンジン2種類を設定する。ハイブリッドシステムは排気量1.8l(リットル)の直列4気筒エンジンと、最大出力53kW/最大トルク163Nmのモーターを組み合わせたもの。新型プリウスと同じシステムだ。
ガソリンエンジンは、2015年4月にマイナーチェンジした「オーリス」と同じ排気量1.2lの直列4気筒ターボと、2014年1月発売の「ノア/ヴォクシー」などと共通となる排気量2.0lの直列4気筒の2種類を用意した。
排気量1.2lターボエンジン車は、四輪駆動(AWD)システムや6速MTを選択可能なスポーティーモデルだ。一方、ハイブリッド車と排気量2.0lエンジン車はFF車だけで、排気量2.0lエンジン車のトランスミッションはCVTのみとなっている。
この他、歩行者検知機能付き自動ブレーキや全車速追従のレーダークルーズコントロールなどをパッケージにした衝突回避支援システム「Toyota Safety Sense P」を採用する。
デザインは「センシュアル スピード−クロス」をコンセプトに、たくましい足回りやスピード感あふれるボディ、大人の色気を表現することを目指した。コンパクトなキャビンとリフトアップ感のある薄いボディを一体化し、さらに前後のホイールフレアを大きく張り出した構成とすることにより圧倒的なスタンスの良さを表現したという。フロントの表情「キーンルック」や、アンダーグリルを強調するデザイン「アンダープライオリティ」などトヨタ自動車独自のデザインを進化させたとしている。
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