CCDカメラ用の超小型LEDリングライトを共同開発:医療機器ニュース
ヨコオは、小型CCD用カメラの光源市場向けに、武蔵電機と共同で「CCDカメラ用超小型LEDリングライト」を開発した。従来の樹脂基板の代わりに、耐久性の高いヨコオ製セラミックのLTCC基板を採用した。
ヨコオは2016年2月4日、小型CCD用カメラの光源市場向けに、武蔵電機と共同で「CCDカメラ用超小型LEDリングライト」を開発したと発表した。2016年上期中に月産3000〜5000個の量産を予定し、ヨコオが販売を担当する。
従来、小型CCDカメラ用光源として利用されるLEDリングライトは、樹指基板上に搭載されたLEDチップからの光を、光ファイバーケーブル経由で照射するのが一般的だった。しかし、光ファイバーケーブルで生じるロスにより、実際に照射部で得られる輝度が低くなるほか、樹指基板を使用するため、オートクレーブに対応できないなどの課題があった。
今回ヨコオでは、樹脂基板の代わりに、耐久性の高い同社製セラミックのLTCC(低温同時焼成セラミックス)基板を採用した超小型LEDリングライトを企画・製品化した。武蔵電機との共同開発によるもので、ヨコオがLTCC基板の設計・生産を、武蔵電機がLEDの実装から封止までのパッケージング開発を担当している。
同製品は、基板反射率95%の高反射率材で構成されたLTCC一体構造基板に複数個のLEDを搭載し、高輝度を可能にした。また、光ファイバーケーブルを介することなくCCDカメラの直下に配置が可能で、従来のLEDリングライトに比べ、照度が約20%強向上した。さらに、オートクレーブ800回パスという高い耐久性を備えたことで、デンタルなどの過酷な環境下での使用にも対応できる。
基板幅は0.7mm、厚みは0.6mmで、基板サイズはφ5.5mmとなっている。
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