私たちに必要なオープンイノベーションとは? 国内外の有識者が議論:第2回 ファブ地球社会/創造的生活者シンポジウム
2016年3月5日、慶應義塾大 三田キャンパスで「第2回 ファブ地球社会/創造的生活者シンポジウム」が開催される。同シンポジウムでは人間の感性に関する新たな知見、デジタルものづくりの未来形、新たなコミュニティーから生まれる共創価値に関するさまざまな情報が発信される予定だという。
「いま、わたしたちに必要なオープンイノベーションとは」と題し、デジタルものづくりや3Dプリンタの利活用、ものづくりコミュニティーなどの話題を取り上げながら、市民・大学・企業・政府にとっての今後の取り組みについて論じる「第2回 ファブ地球社会/創造的生活者シンポジウム」が2016年3月5日に開催される(場所:慶應義塾大 三田キャンパス)。
主催は、感性とデジタル製造を直結し、生活者の創造性を拡張するファブ地球社会創造拠点(文部科学省Center of Innovationプログラム)で、同日10〜12時までが研究展示、13〜17時30分までがシンポジウムの開催となる。シンポジウムは3部制で、第1部のテーマが「インクルーシブデザイン/感性とデザイン」、第2部が「3Dプリンタのオープンソース展開」、第3部が「知的財産権とビジネスモデル」となっている。
同シンポジウムで行われる招待講演では、国内外でインクルーシブデザインの先端を切り開くジュリア・カシム氏(京都工芸繊維大学 KYOTOデザインLab 教授)、オープンソース3Dプリンタ「RepRap」の生みの親であるエイドリアン・ボイヤー氏、3Dプリンタのためのデータプラットフォーム「Shapeways」の顧問弁護士であり、オープンソースハードウェア協会の理事長でもあるマイケル・ワインバーグ氏らが登壇する予定だ。
また、研究報告・ディスカッションの登壇者として、慶應義塾大学 環境情報学部 准教授の田中浩也氏や、情報科学芸術大学院大学(IAMAS) 産業文化研究センター 教授の小林茂氏をはじめとする日本で産学連携・大学横断のオープンイノベーションに取り組む第一線の研究者らが集う。
研究展示およびシンポジウムでは、人間の感性に関する新たな知見、デジタルものづくりの未来形、新たなコミュニティーから生まれる共創(コ・クリエーション)価値に関するさまざまな情報が発信される予定だという。
なお参加費は無料で、同時通訳も用意されている。既に事前登録が開始されているので、参加希望の方は公式サイトをご覧いただきたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 100ドル3D工作機械「OCPC Delta Kit」で何を作る?
慶應義塾大学 環境情報学部および総合政策学部の1〜2年生を対象に、レーザーカッターで加工されたMDF(繊維板)、電子部品などで構成される100ドル3D工作機械「OCPC Delta Kit」を用いた授業が行われた。仕掛け人は、同学 環境情報学部 准教授の田中浩也氏だ。記事後半では、未来の図書館や博物館に設置されるかもしれない3Dプリンタを紹介する。 - 「単なる試作機器や製造設備で終わらせないためには?」――今、求められる3Dプリンタの真価と進化
作られるモノ(対象)のイメージを変えないまま、従来通り、試作機器や製造設備として使っているだけでは、3Dプリンタの可能性はこれ以上広がらない。特に“カタチ”のプリントだけでなく、ITとも連動する“機能”のプリントへ歩みを進めなければ先はない。3Dプリンタブームが落ち着きを見せ、一般消費者も過度な期待から冷静な目で今後の動向を見守っている。こうした現状の中、慶應義塾大学 環境情報学部 准教授の田中浩也氏は、3Dプリンタ/3Dデータの新たな利活用に向けた、次なる取り組みを着々と始めている。 - デジタルファブリケーション時代における“教育の在り方”を考える2日間
慶応義塾大学ソーシャル・ファブリケーション・ラボは、Fab Foundation、米スタンフォード大学、国際STEM学習協会とともに、アジア初となるFab教育に関する国際会議「FAB LEARN ASIA 2015」を開催すると発表した。 - ローランドDGが「FAB11」に協賛、デスクトップファブの可能性を訴求
ローランド ディー.ジー.(ローランドDG)は、米国ボストンで開催される「第11回 世界ファブラボ代表者会議(FAB11)」に協賛したことを発表した。