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「10倍」がキーワード――解析の統合によるシステム化を強化:CAEニュース(3/3 ページ)
アンシス・ジャパンはANSYSの新バージョンを発表した。個々の解析スピード向上に力を入れ、システム全体としてのパフォーマンス向上にも注力した。
IoTに向けたアンテナ設計対応技術
3次元電磁解析の分野では「ANSYS HFSS Antenna Design Kit」が新しく従来の使用環境に追加される。
これはアンテナの種類と仕様を入力すると、解析モデルを自動作成する機能だ。アンテナの設計者がスムーズに正確な解析用モデルを作るのに役立つという。
アンテナ設計が完了すると製品に取り付けられるが、アンテナ単体の状態と配置された状態ではアンテナの特性は変化する。そこで実際の環境における解析が必要だが、通常はそれぞれ異なる会社が設計している。中を見せないままアンテナモジュールのモデルを提供することが必要になる。そこで「3DComponent Library」機能を追加した。
これは解析モデルを暗号化して第三者に提供できる機能になる。これにより解析には実際の形状と材料が考慮される一方で、知的財産の保護が可能になる。この技術はアンテナ以外の製品にも応用可能だということだ。
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