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MR技術を用いた車両塗装シミュレータを導入:製造IT導入事例
電通国際情報サービスは、マツダが同社のMR(複合現実)技術を用いた新システム「車両塗装シミュレータ」を導入したと発表した。
電通国際情報サービスは2016年1月7日、マツダが同社のMR(複合現実)技術を用いた新システム「車両塗装シミュレータ」を導入したと発表した。自動車のボディ塗装において、ビジュアリゼーション技術を用いた塗装シミュレータの導入は日本初になるという。
新システムは、キヤノン製のMRシステム「MREAL(エムリアル)」と、旭エレクトロニクス製の塗装シミュレーションソフトウェア採用。技能者の動きやロボット塗装プログラムのデータを車両部品の3D設計データと連携させることで、精緻なシミュレーションを可能にした。
マツダでは、車両塗装に「ソウルレッドプレミアムメタリック」などの特別な発色のカラーを採用している。こうした特別な発色のカラーでは、微細な塗膜構造を立体的なボディ曲面上で実現するために、ロボット塗装やマニュアル塗装を高精度に制御する塗装ラインを構築し、量産化する。新システムは、塗膜を形成する過程をバーチャルな環境でシミュレーションすることで、塗膜構造の作り込みの品質向上と期間短縮を可能にするという。
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