会員制DIY工房「TechShop Tokyo」がオープンに先駆け内覧会を開催:ワンフロアに約50種類の工作機械が
テックショップジャパンは2016年1月26〜30日の5日間、会員制オープンアクセス型DIY工房「TechShop」のアジア第1号店となる「TechShop Tokyo」の内覧会を開催。2月中旬のプレオープン前に、施設内を見学できるツアーを実施する。
テックショップジャパンは2016年1月26〜30日の5日間、会員制オープンアクセス型DIY工房「TechShop」のアジア第1号店となる「TechShop Tokyo」(東京都港区 アーク森ビル)の内覧会を開催。公式Webサイトの専用フォームから参加者を募り、同年2月18日(予定)のプレオープン前に、施設内を見学できるツアーを実施する。
TechShopは2006年に米国で創業。会員制のDIY工房として北米を中心に8拠点(間もなく9拠点)を展開し、パリ、アブダビにも工房を構える。会員となりトレーニング(有料)を受ければ、工房にあるレーザーカッターや3Dプリンタ、金属加工機、デジタルミシンなどのデジタルファブリケーションツールを利用することができる。また、単なる工房としてだけでなく、会員同士の交流・コミュニティーの場としても機能し、実際に米国などではさまざまなプロダクトが誕生しているという。
TechShopの日本進出に関しては、富士通が2014年7月に提携を発表し、テックショップジャパン(資本金1億円、富士通が100%出資)を設立。2016年4月1日(予定)のグランドオープンに向けて準備を進めているところだ。
TechShop Tokyoは、敷地面積1200m2、最大天井高8mというフロアに、米TechShopと同等レベルの工作機械を多数設置。グランドオープン時には、金属加工、溶接、樹脂加工、テキスタイルなどが行える工作機械およそ50種類を利用できるという。同年2月18日(予定)のプレオープン時は、その中から特に人気のあるレーザーカッター、3Dプリンタといった一部機器のみが利用可能となる。
広大なフロアは、受付、金属加工、溶接、木工、樹脂加工、テキスタイル、カラーリング、電気工作、塗装エリア、ワークスペース、セミナールーム、ロッカールーム、保管庫、休憩スペースなどに分類。木工や金属加工、溶接といった騒音や粉じん、臭いなどが発生する作業スペースは、仕切りのある専用ルームが用意されている。また、フロアには「ドリームコンサルタント」と呼ばれる専門スタッフが常駐し、モノづくりの考え方や会員同士のマッチングなどを支援する。
TechShop Tokyoの営業時間は10〜23時。お盆休み、年末年始、ビルの休館日などを除き、利用可能だという。利用したい工作機械などは事前予約が必要となり、使用するには有料の基礎トレーニングの受講が必須となる。施設の利用料金は、個人/家族/学生/法人など向けに複数の会員プランが用意されている。例えば、個人会員(1人)であれば1日利用で4500円(税別)、月間利用で1万8500円(同)、年間利用で19万8000円(同)となる(別途、入会手数料3000円)。工作機械を利用するための基礎トレーニングの受講料は1コース4000円〜で、利用する工作機械により料金が異なるという。なお、同年2月18日からのプレオープンに併せ、個人会員を対象としたプレオープン限定キャンペーン(入会特典あり)を実施している。
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