日本で売れない「マーチ」、フランスではファッションブランド特別仕様車が好評:東京オートサロン2016
日産自動車は「東京オートサロン2016」において、フランスで販売する「マイクラ(日本名マーチ)」の特別仕様車「マイクラLolita Lempicka」と共通のデザインでカスタマイズした「マーチ」「ノート」「ジューク」を展示した。クルマの内外装をパーソナライゼーションする楽しさをアピールした。
日産自動車はカスタムカーの展示会「東京オートサロン2016」(2016年1月15〜17日、幕張メッセ)において、フランス法人が販売する「マイクラ(日本名マーチ)」の特別仕様車「マイクラLolita Lempicka」と共通のデザインでカスタマイズした「マーチ」「ノート」「ジューク」を展示した。
マイクラLolita Lempickaは、フランスのファッションブランド「Lolita Lempicka(ロリータレンピカ)」と共同で車両の内外装をデザインした。日産自動車の説明員によると「フランスで販売するマイクラの2%を同モデルが占める。特別仕様車としてはヒットといえる売り上げ」だ。背景には「クルマの内外装を自分の好みに合わせてデコレーションするパーソナライゼーションの需要拡大がある」(説明員)という。
東京オートサロンに「+Lolita Lempicka(ロリータレンピカ)コンセプト」のマーチ/ノート/ジュークを出展したのは、パーソナライゼーションの楽しさを広く知ってもらう狙いがある。ロリータレンピカは女性向けのブランドだが、出展車両は女性だけでなく男性の来場者の反応も良いという。
ロリータレンピカとコラボレーションした外装デザインの特徴は、ルーフとピラーを皮革調の表面加工を施したステッカーで覆っている点だ。ステッカーのカラーは黒色のみの設定で、白色のボディーカラーと組み合わせる。このステッカーは日本円換算で約6万7000円のオプション設定だという。
車内外に配置されたロリータレンピカのブランドロゴマークや、専用デザインのホイール、ボタン引きのレザーシートも、通常のマイクラから変更された点だ。
ロリータレンピカ仕様のモデルの国内発売は未定となっている。日本導入に当たっては欧州の気候に合わせた耐久性の外装ステッカーが、日本の気候にも対応できるか検討する必要があるとしている。また、フランスと同様にカラーバリエーションは増やさず「シックさをセールスポイントとした展開になるのでは」(説明員)という。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 日産自動車は10年前から予見していた、電気自動車と自動運転車のトレンド
日産自動車 フェローの久村春芳氏が、半導体製造技術の国際展示会「SEMICON Japan 2015」で講演。同社は、COP21の合意により需要の拡大が見込まれる電気自動車や、自動車業界の内外で開発が加速する自動運転車のトレンドについて、2005年の時点で予見していたという。 - スズキの新型SUV「イグニス」、位置付けは「ハスラー」と「エスクード」の中間
スズキは「東京オートサロン2016」で、間もなく発売するクロスオーバーSUV「イグニス」を展示した。「ハスラー」と「エスクード」の中間となるイグニスでSUVのラインアップを強化する。SUVらしいデザインと走りを特徴としており、コンパクトハイトワゴン「ソリオ」と同じパワートレインや軽量化技術を採用した。 - 「N-ONE」がピックアップトラック、「S660」がクラシックカーに変身
ホンダアクセスは「東京オートサロン2016」に軽自動車「N-ONE」をベースにしたピックアップトラックと、クラシックなデザインでカスタマイズした2人乗り軽スポーツオープンカー「S660」を展示した。純正カー用品の開発強化の一環となる取り組みだが「来場者の反応次第で、商品化に動き出したい」(ホンダアクセス担当者)という。 - 日産の自動運転技術はルノーにも拡大、2020年までに10車種以上へ展開
ルノー・日産アライアンスは、2020年までの4年間で自動運転技術を10車種以上に採用する。日本、欧州、米国、中国の主力車種に導入する計画。自動運転技術の導入に合わせて、車両内で仕事をしたり、娯楽を楽しんだり、ソーシャルネットワークとつながることができるスマートフォン向けアプリも展開する。