ドライバーが運転で疲れにくくなるタイヤ、ブリヂストンが開発:タイヤ技術(3/3 ページ)
ブリヂストンは、ドライバーの疲労を軽減する乗用車用タイヤ「Playz(プレイズ) PXシリーズ」を2016年2月1日から発売する。運転中にステアリング操作を微調整することがドライバーの疲労の原因である点に着目。車両のふらつきを抑制する設計により、ステアリングの微調整を減らしドライバーの疲労を軽減する。
本当にドライバーの疲労は低減できているのか
Playz PXシリーズの疲労軽減効果は脳波の測定によって実証した。同製品の疲れにくさを測る実験は脳波の信号解析を研究する慶応義塾大学 理工学部 准教授の満倉靖恵氏が監修した。満倉氏によれば「ストレスを下げることが疲労の軽減にもつながる」という。
脳波から興味/好き/ストレス/集中/眠気といった5つの感性を分析する評価キット「感性アナライザ」を用い、Playz PXを装着した車両とECOPIA EX20を装着した車両を乗り比べて運転中のストレスを測定する実験を行った。測定した脳波を基にストレスの指標を比較すると、全ての被験者でPlayz PXを装着した車両を運転する方がストレスが少ないことが分かったという。つまり、「Playz PXの方が疲れにくいタイヤといえる」(同氏)わけだ。
Playz名義は従来も展開してきたブランドで、実質的には10年ぶりの刷新となる。今回の新製品から疲れにくさを訴求するPlayzシリーズは今後、「POTENZA」「REGNO」「ECOPIA」「NEXTRY」とは異なる新しい位置付けのブランドとして展開していく。
今後、タイヤによる疲労低減技術はバス/トラック用のタイヤなどにも展開していく可能性があるとしている。また、脳波による感性の分析を生かして「運転が楽しいタイヤを開発できるかもしれない」(原氏)とし、Playzシリーズの開発で得たノウハウを積極的に活用する考えだ。
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