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トヨタも注力するクリーンディーゼル/ミニバンで競う最新技術――2015年記事ランキング「オートモーティブ」年間ランキング 2015(1/2 ページ)

2015年にMONOistのオートモーティブフォーラムで読まれた記事は、エコカー技術から新型車、コンセプトモデルに関するものまでさまざまだった。

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 2015年も残り1週間を切りました。読者の方々は自動車のどんな話題が記憶に残っているでしょうか。本稿では、MONOistのオートモーティブフォーラムで2015年に掲載した記事の閲覧数を分析し、注目度の高かった記事を振り返ります。

1位:トヨタの最新クリーンディーゼルはなぜ圧縮比が15.6なのか

 1位は、2015年6月に大幅改良した「ランドクルーザープラド」に搭載された新開発のクリーンディーゼルエンジンに関する記事でした。同モデルはトヨタ自動車が8年ぶりに国内向けで復活させたディーゼルエンジン車となります。

トヨタ自動車の排気量2.8lクリーンディーゼルエンジン「1GD-FTV」
トヨタ自動車の排気量2.8lクリーンディーゼルエンジン「1GD-FTV」 (クリックして拡大)

 前年の2014年に引き続き、ディーゼルエンジンが注目を集めた1年だと言えそうですね。ちなみに2014年のランキング第1位は、マツダが「デミオ」を7年ぶりに全面改良し、新たに開発した排気量1.5l(リットル)のクリーンディーゼルエンジンを搭載した記事でした(関連記事:新型「デミオ」の小排気量クリーンディーゼル「SKYACTIV-D 1.5」の可能性)。

 このようなディーゼルエンジン技術の盛り上がりに水を差すように、2015年9月には自動車メーカーの世界的な不正が明らかになりました。Volkswagen(フォルクスワーゲン)がディーゼルエンジン車のNOx排出量の計測試験の時だけ基準値を満たすような不正なソフトウェアを使用していた事件です。

 不正はフォルクスワーゲングループ全体に及び、Audi(アウディ)、SEAT(セアト)、SKODA(シュコダ)の他、高級スポーツカーブランドのPorsche(ポルシェ)も含まれます。当初は全世界で1100万台が不正の対象という話でしたが、調査が進めば進むほど不正が根深いことが明らかになり、対象台数は今後も増えて行く可能性は高く、予断を許しません。(関連記事:“傲慢な”フォルクスワーゲンは排ガス不正を機に開かれた企業になれるのか)。

 これを受けて、ディーゼルエンジン車を販売する自動車メーカー各社に疑惑の目が向けられました。国内のディーゼルエンジン車市場をけん引するマツダは、数多く寄せられた問い合わせに対し、不正は一切ないと明言しました(関連記事:マツダが殺到する問い合わせに回答、「排気ガス不正は一切ない」)。

 さて、多くの人が関心を寄せたもう1つのエコカー技術は、ハイブリッドでしょう。トヨタ自動車がハイブリッド車の代名詞ともいえる「プリウス」の新モデルを2015年12月に発売しました。新型プリウスに関しては、発売前から情報が小出しにされてきました。新型プリウスから始まるモノづくりの取り組み「TNGA」(Toyota New Global Architecture)とは何か、40km/lという燃費をどのように達成するのか、気になるポイントをいくつも持ったクルマだったように思います(関連記事:新型「プリウス」がTNGAの第1号車になった理由)。

 環境に優しいクルマという命題に取り組む上では、ハイブリッドやディーゼルエンジン以外にも多くのアプローチがあります(関連記事:「SKYACTIVエンジン」は電気自動車と同等のCO2排出量を目指す)。

 カタログ燃費やCO2排出量など、決まった条件下で測定する数値を競う側面もありますが、「実用燃費を重視しよう」と呼びかけるエンジン開発者もいます。2016年のエコカー技術の開発競争はどのように展開していくのでしょうか。楽しみですね。

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