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マツダが殺到する問い合わせに回答、「排気ガス不正は一切ない」エコカー技術

マツダが、同社の排出ガス規制への適合対応についての見解を発表。フォルクスワーゲングループの排気ガス計測の不正が発覚して以降、ユーザーから問い合わせが相次いでおり、今回の見解はそれらに回答するものだ。

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 マツダは2015年9月29日、同社の排出ガス規制への適合対応についての見解を発表した。同年9月18日に、Volkswagen(フォルクスワーゲン)グループが“クリーンディーゼル”として販売してきたディーゼルエンジン車で行っていた排気ガス計測の不正が発覚して以降、同様にディーゼルエンジン車の販売に力を入れてきたマツダに対して、ユーザーをはじめとする多くのステークホルダーから激励のメッセージや質問が相次いでいた。今回の見解はそれらに回答するものだ。


「SKYACTIV-D 1.5」「SKYACTIV-D 2.2」 マツダが新開発したクリーンディーゼルエンジン「SKYACTVI-D」。排気量1.5l(リットル)の「SKYACTIV-D 1.5」(左)は、「デミオ」(右)や「CX-3」に搭載されている(クリックで拡大) 出典:マツダ

 マツダは、「当社は、法令順守の精神に基づき、全てのガソリンおよびディーゼルエンジンを、各国の規制に厳格に適合させており、違法なソフトウェア、ディフィートデバイス(無効化機能)※)は一切使用しておりません。お客さまにおかれましては、今後も安心してお乗りください」として、フォルクスワーゲングループのような排気ガス計測の不正を行ってないことを言明している。

※)違法なソフトウェア、デフィートデバイス:何らかの方法で「排出ガス認証試験」であることを検知し、認証試験時と通常走行時の排出ガス制御を切替え、違法に排出ガス規制に適合させるもので、通常走行時には、排出ガス制御効果が減じられるデバイス

 そして、「マツダは、『走る歓び』を追求しながら、燃費向上/CO2低減と、排出ガスを可能な限りクリーンにすることを責務としております。それは過去においても将来においても変わらぬ課題ととらえており、内燃機関の基本機能である“理想の燃焼”の追求を含む技術開発を続けてまいります」(マツダ)という。

 なお、今回のフォルクスワーゲングループの排気ガス不正によって注目を集めている、各国の規制当局が検討している排出ガスの新しい認証試験方法についても「連携した対応を進めていきます」(マツダ)としている。

マツダが連携を表明した新しい認証試験方法とは?

 今回マツダが言及した排出ガスの新しい認証試験方法とは、実走行をベースとする「WLTC(World Harmonized Light Duty Test Procedure)」と「RDE(Real Driving Emissions)」である(関連記事:カタログ燃費と実燃費の差をなくせ! 欧州が燃費計測の世界標準策定に動く)。

 WLTCは、乗用車の燃費や排気ガスの排出量を実走行状態にできる限り近い状態で計測するために策定されているテストサイクルの世界標準である。EU、日本、米国、中国、インド、韓国が参加しており、これらの国・地域が提出した道路状況データを用いてテストサイクルを策定しているところだ。

 一方、RTEはEUの欧州委員会が進めている手法である。公道走行により計測を行う「PEMS(Portable Emission Measurement System)」や、シャシーダイナモメーター上での計測を従来の排気ガス計測のようにあらかじめ決められた走行パターンではなくランダムなもので行う「RTC(Random Test Cycle)」などから構成されている。

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