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溶融はんだインジェクション法を300mmウエハー向けに開発FAニュース

JSRは、日本IBM、千住金属工業と共同で溶融はんだインジェクション法を300mmウエハー向けに開発したと発表した。微細なはんだバンプを、低コストかつ信頼性の高いプロセスで形成し、より幅広い接合ニーズに対応できる新技術だという。

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 JSRは2015年12月9日、日本アイ・ビー・エム(IBM)、千住金属工業と共同で溶融はんだインジェクション法(IMS)を300mmウエハー向けに開発したと発表した。

 IMSはIBMが開発した技術で、ウエハー上にレジストで形成したマスクの開口部に溶融はんだをIMSヘッドで直接注入し埋め込むことで、微細なはんだバンプを形成する方式。マスク開口部分のサイズに応じて微細なはんだバンプを、低コストかつ信頼性の高いプロセスで形成することができる。

 これまでIMSは、200mmウエハー向け試作装置までの段階であったが、JSRが高解像性を維持したまま溶融はんだを直接埋め込む高温プロセスに耐えるレジスト材料を開発し、千住金属工業が溶融したはんだ材料を300mmウエハーに埋め込む際の精緻な圧力・温度制御が可能な装置を開発したことにより、300mmウエハー対応が可能になった。

 近年、モバイル端末の小型化や高速化、低消費電力化が求められ、それに伴い半導体実装で複数デバイスの集積が進んでいる。先端実装技術分野においては、高密度な基盤上にデバイスを微細接合する方法やデバイスを積み重ねる方法が提案されており、従来と比べて非常に多くのデバイス間入出力接続が必要となっている。IMSは、そのようなはんだバンプによる狭ピッチで信頼性の高い微細接合に対する要求に応える新技術であるという。

 またIMSは、より幅広い接合ニーズに対応できる。例えば従来のめっき技術では形成が難しい、ビスマス系やインジウム系のはんだ材料を用いて低温でバンプすることで、熱歪や反りを低減し信頼性が向上する。さらに、はんだ材料で直接バンプ形成するため、原料利用効率が高く、環境負荷やコストを低くするプロセスを提供する。

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