台湾から参加の吸引式マウスが優勝、2位との差はわずか1000分の6秒:第36回全日本マイクロマウス大会2015 レポート(2/4 ページ)
2015年11月20〜22日の2日間、東京工芸大学 厚木キャンパスで「第36回全日本マイクロマウス大会2015」が開催された。今回はマイクロマウスクラシックのエキスパート、フレッシュマンともに、海外勢が優勝した。
ご覧の通り両ロボットとも同じ最短経路を通っているが、「Diu-Gow」が最短走行に成功したのは1回だけだった。
マイクロマウス競技では事前にロボットへ、迷路情報が与えられていない。マイクロマウスは、中央に設けられたゴールを目指して、未知の迷路内を探索して周り、自分にとって最適なルートを見つける。そして、最速でゴールを目指し、タイムを競う。走行のチャンスは、探索を含めて5回だ。
実は「Diu-Gow」のプログラムにはバグが残っており、ゴール後にスタート地点の手前まで戻ってくると、もう一度、迷路を走り始めてしまっていた。探索のときにもこの症状が出ていた。
競技のルールで、「マイクロマウスが走行中は、中断ができない」と定められているため、Cai,Xin-Hanさんは走り回るDiu-Gowを見ているしかなかった。ちなみに、それまでの走行した迷路情報を削除すれば、審査員に合図をしてマイクロマウスを停止できる。もちろん、その場合は、迷路の探索からやりなおさなければならない。
Diu-Gowは2回目と4回目の走行時、画面の左上から真っすぐ斜め右下に入るところで、クラッシュした。ゴール後に周回するバグで時間を消費したため、5回目にチャレンジする前に制限時間の5分が終了。結果として、最短走行が1回しかできなかったわけだ。
それに対して、竹本裕太さんのQueは決勝に進出した33台の中で、唯一、5回の全走行に成功している。走るたびに細かく自己記録を更新していた。安定性では文句のないNo.1だった。
2台のマイクロマウスのスペックは、次の通りだ。
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