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ARM「mbed OS」の現状を読み解く3つのポイントARM TechCon 2015レポート(5/5 ページ)

ARMが発表したIoT向けOS「mbed OS」は2015年10月のリリースを目指していたが、実際にはTechnology Previewにとどまっている。同年11月に行われたARM TechCon 2015で明らかにされた現状と詳細を3つのポイントから解説する。

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 また、TechCon開催1週間前となる2015年11月4日、MaximはMAX32600をベースにした「MAX32600MBED」を発表しており、当然の様にこれが展示されていた(Photo23〜25)。ただし今回はボード展示のみでmbed OSの動作デモは無しであった。

 ちょっと意地悪く「MAXQはもうやらないの?」と尋ねた所、「MAXQは良い製品だし引き続き要望があれば提供してゆくが、問題は開発環境が充実していないことで、これはARMの方がずっと良い」という率直な答えを頂いた。

MAX32600
MAX32600は同社初のARMベースMCUで、プロセッサコアはCortex-M3だが、同社の製品らしく強力なAFEを搭載しているのが特徴。MAX32600そのものは2014年の発表だが、最近、Cortex-M4FベースのMCUも追加されている
MAX32600を搭載したWireless Sensor Node Photo24:MAX32600を搭載したWireless Sensor Node。MAX32610という型番は内部で利用されているだけの様で、製品名はMAXWSNENVの模様。左につながっているのはMAXIM Epsilpn HDK。
Photo25:ウェアラブル・モバイルガルバニック皮膚反応(GSR)システム Photo25:ウェアラブル・モバイルガルバニック皮膚反応(GSR)システム

 また意外なところでは、Qualcommもブースを出していた。Qualcommは2015年8月にCSRを買収完了したが、もともとCSRはmbed向けのシールドを提供してきたこともあり、今回もCSRブランドのままでmbed用のシールドを展示していた(Photo26〜28)。ちなみにシールドそのものは49〜99ドルといった価格帯で販売されるが、チップ単体での提供も行っているということだった。

Photo26:確かこれはBLE対応のシールドだったと記憶している。(取材メモが紛失してしまって、ちょっと情報が不確か) Photo26:確かこれはBLE対応のシールドだったと記憶している。(取材メモが紛失してしまって、ちょっと情報が不確か)
photo Photo27:こちらがBLE/Wi-Fiの両対応と説明された(気がするのだが、間違っていたらごめんなさい)

CSRのGPSシールド
Photo28:こちらはGPSシールド。コネクタの先にGPSアンテナが付く

 ということで、それなりに準備が整ってきたmbed OSのマーケットであるが、現状はテクニカルプレビューにすぎない。検証などはこれを利用して行うことが可能であるが、製品を作り始めるにはちょっと早いという感じで、当初の想定よりも盛り上がりにやや欠ける感じになってしまったのは致し方ないところだろう。このあたりはTechnology Previewではなく、正式版のv3.0がリリースされるのを待つしかない、という感じであった。

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