ARM「mbed OS」の現状を読み解く3つのポイント:ARM TechCon 2015レポート(3/5 ページ)
ARMが発表したIoT向けOS「mbed OS」は2015年10月のリリースを目指していたが、実際にはTechnology Previewにとどまっている。同年11月に行われたARM TechCon 2015で明らかにされた現状と詳細を3つのポイントから解説する。
mbed OSのエコシステム
ではパートナーの動向は?というと、後でもう少しいろいろ写真でご紹介するとして、まずはスライドの方を。Photo04に示す通り複数のメーカーからmbed OSが動作するボードがリリースされているが、これを認証するものとしてARM mbed enabledというロゴが新たに制定された。これはmbed OSが動作する事を分かりやすく示してくれる。
Photo04:ちなみにこのスライド右下にあるURLはnot foundとなる。現時点では"https://www.mbed.com/en/about-mbed/mbed-enabled/"が当該ページとなる
また、新たにこのマーケットに参入するメーカーのためのレファレンスデザインの提供も開始するとした(Photo05)。ちなみにこのスライドに出てくる「Smart City Reference Designの詳細はPhoto06だ。
Photo06:AYIYA(Anything In Anything)は名前の通りIPv4/IPv6のTunnel( https://www.sixxs.net/tools/ayiya/ )で、それとRaspberry Piの上で動かす程度でいい、というのがミソ。ただ6LoWPANのルーターは必要
先のPhoto02にも出てきたが、現状、Wi-Fiはオプション扱いになるので、当面はIEEE802.15.4もしくはBluetoothでの接続になる。そのためクラウドとの接続はどのみちゲートウェイが必要になる。であれば別にIEEE802.15.4やBluetoothでなくてもいいし、特にウェアラブル用途では消費電力にシビアとなるのでSub 1GHz帯の方がメリットが大きい(特にある程度の到達距離を想定すると、周波数が低いほうが有利である)というあたりで選ばれたものと思われる。
エコシステムに関係する部分でいえば、基調講演レポートで、Device Connectorにアプリケーション配布機能が追加されるスライドを紹介したが、こちらに関しては2016年に提供予定となっている(Photo07)。これに関係して開発ツールだが、現在はYottaとGCC+ARM CC5という組み合わせのみが提供されるが、恐らく2016年の早い時期にKeil MDKとCloud IDEが利用できるとしている。
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