CADで設計した3Dモデルを「Unity」向けに変換するプラグイン登場:設計データをVR空間で検証
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンは、CADで設計された3Dモデルをマルチプラットフォーム向け統合開発環境「Unity」へインポートするためのプラグイン「Unity CAD Importer」を発表した。
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンは2015年12月4日、CADで設計された3Dモデルをマルチプラットフォーム向け統合開発環境「Unity」へインポートするためのプラグイン「Unity CAD Importer」を発表。同時に、同プラグインのα版の無償公開を開始した。
ゲーム分野以外でのUnityの活用に注目が集まっていることを受け、産業/工業用途向けに設計されたCADデータをUnityのメッシュオブジェクトに変換する同プラグインを開発。これにより、CADで設計した3Dモデルをバーチャルリアリティー空間で検証することが可能になるという。
同プラグインを用いることで、従来の変換ではインポートできなかったような大きなデータをUnityに取り込むことが可能となり、CADの中間ファイル形式「IGES」からアセンブリの階層構造を再現できるようになった。対応ファイル形式は、現状IGESのみだが、「STEP」などその他のファイル形式も順次サポートしていく予定とのこと。
CADインポート機能の他にも、同プラグインにはCADデータの読み込み時に最適なポリゴン数に削減できる「ポリゴン削減」機能や、Unityで制限されている最大頂点数(6万5000)を超えるメッシュを、複数のメッシュオブジェクトに分割しながら読み込むことができる「メッシュ自動分割」機能。そして、穴埋め修正や表裏そろえなど、メッシュデータの修正が行える「メッシュ自動修正」機能を備える。
正式販売の時期は「春ごろを予定している」(同社)とのことで、販売価格については現時点で未定である。
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