2万円台で購入できるパーソナル3Dスキャナの実力やいかに!?:試行錯誤の3Dスキャン体験(4/4 ページ)
パーソナル3Dスキャナ「XYZprinting ハンドヘルド 3Dスキャナー」を使って、3Dスキャン初体験! いろいろな対象物をスキャンした結果や実際の使用感、使いこなすためのヒントなどをお届けします。
使いこなすために
さて今回、限られた時間の中でお試しで触ってみましたが、前述した通り、始めのうちはトライ&エラーをしながらスキャナのクセをつかむことが必要かと思います。
また、スキャンしづらいモノを理解し、うまくスキャンするために必要な知識も最低限必要です。ちなみに「スキャンしにくい色や材質」や「オブジェクトの把握」といった、同製品を使う上でのTIPSページが用意されているので、使い始める前に一読しておくことをオススメします。これを読むだけでもスキャンの成功率はアップすると思います。
後日、XYZプリンティングの日本法人であるXYZプリンティングジャパンにオブジェクトモードでのスキャンのコツを伺ったところ、
- 背景ができるだけシンプルな方が対象物をスキャンしやすい
- 丸イスやテーブルなど、背後に回り込みやすい場所に対象物を置く
- スキャンがうまくいかない場合は開始位置を変える
- まずは一周回って全体をスキャンし、細部を後からじっくりと取り込む
- 慣れないうちは2人など、複数人でサポートしながら試してみるとよい
- スキャナを手で固定して、100均のターンテーブルで対象物を回す
などのテクニックを紹介してくれました。
なるほど、やはりターンテーブルや回転する丸イスなどで対象物自体を回す方法は有効そうです。じゃあ、始めからハンディタイプではなく固定タイプにすればよかったのでは? と頭をよぎりましたが、ハンディタイプの方が取り回しもよいですし、対象物の天面や底面、細部をスキャンすることを考えると、ハンディタイプの方が都合がいいのでしょう。
以上、いろいろと使用感などを紹介してきましたが、価格や見た目などから、同製品がカジュアルな3Dスキャナを目指して作られたものだということがよく分かりました。ただ、3Dプリンタと同様に、使いこなすには慣れが求められることから、製品自体のカジュアルさとのギャップに戸惑うユーザーが少なからず出てくるかもしれないなと感じました。こうした部分に関しては、今後のソフトウェアのバージョンアップなどで改善されることを期待したいと思います。
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