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第44回 超高速シリアルリンク前田真一の最新実装技術あれこれ塾(3/4 ページ)

実装分野の最新技術を分かりやすく紹介する前田真一氏の連載「最新実装技術あれこれ塾」。第44回は超高速シリアルリンクについて解説する。

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3.Thunderbolt

 Thunderbolt(サンダーボルト)はIntelとAppleが2011年に発表した高速シリアルI/Oバスです。Intelが以前から公表していたライトピーク(Light Peak)と呼ぶ光伝送技術を基にしています。ライトピークを銅線でも使えるようにしたことにより、応用性が広まり、現在、Appleのコンピュータでは、標準装備されています。

 ThunderboltはPCI ExpressやUSBとは異なり、Intelの提供するドライバ/レシーバICが通信制御の全てを自動で行い、ユーザーはThunderboltを意識しないで、PCI ExpressやDisplay Portとして扱えるようになっています(図10)。


図10:DisplayPortと」PCI Expressをサポートする

 ライトピークでは、IntelはUSBやイーサネット、その他、多くの仕様に接続できるといっていましたが(図11)、現在は、PCI ExpressとDisplayPortだけをサポートしています。


図11:当初は多くの規格をサポートする予定だった

 Thunderbolt Gen1では10Gbpsの双方向バスを2レーン持ち、20Gbpsの通信能力を持っています(図12)。


図12:Thunderbolt規格

 ケーブルは銅線と光ファイバーの両方をサポートし、銅線の場合は3m、光ケーブルでは一応100mの伝送が可能となっています。

 しかし、現在では、光ケーブルは一部でサンプル出荷はされているものの、普及はしていなく、仕様も曖昧です。

 さらに銅ケーブルでは、10Wの給電が可能です。

 2013年には転送速度を倍の20Gbpsに向上させたGen2 規格がリリースされました。

 ThuderboltはUDBとは異なり、機器はデイジーチェーン(1つながり)接続で、ホスト1台に対し、最大6台の機器が接続できるようになっています(図13)。


図13:Thunderboltの接続

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