モバイルヘルスに必要なのは参加させるための仕組み
ウェアラブル端末の用途として期待されているのがヘルスケアです。携帯電話機に組み込まれていた歩数計機能から始まり、現在は心拍計なども搭載するようになり、多機能化の一途をたどっています。
これらのウェアラブル端末やスマートフォンなどのモバイル機器を活用して、健康・医療サービスと連携させようというのがモバイルヘルスです。健康状態をモバイル機器で常に把握しておけば、体調悪化の兆候を検知して休息をとったり、薬を処方したりすることで、重症化に至らずに済ませられる可能性を高められます(関連記事:「場当たり的な医療制度は終わり」――ビッグデータを活用し「先制予防」へ)。
モバイルヘルスの普及で期待されているのが、高齢化の急速な進展によって増加している医療費の削減です。モバイルヘルスによって常に健康な状態を維持できれば、病院に行かずに済みますし、薬を飲む必要もありません。もし既に生活習慣病になっていたとしても、モバイルヘルスがあれば頻繁に通院しなくても良くなるかもしれません。モバイルヘルスの活用で人々が健康でいられれば、病院に行く回数が減る=医療費の削減につなげられるわけです。
在宅での医療と介護を推進する政府もモバイルヘルスに期待を寄せていますし、製品開発を後押しする体制を整えています。
しかしながらモバイルヘルスには極めて大きな課題が存在しています。
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