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スマホで内臓脂肪を測定、京セラの生活習慣改善サービス生活改善ポイントで沖縄旅行も(1/2 ページ)

京セラがウェラブル端末ととスマートフォンアプリを活用した生活習慣支援サービスの提供を発表した。スマートフォンで内臓脂肪面積を推定できるほか、活動に応じたポイントで商品が購入できるなど、「楽しく継続」を突き詰めたサービスだ。

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 京セラは2015年9月16日、東京都内で会見を開き、生活習慣支援サービス「デイリーサポート」を発表した。同社のウェアラブル端末「TSUC(つっく)」と専用スマートフォンアプリを組み合わせたサービスで、日本予防医学協会との共同事業となる。提供開始時期は2015年10月末までを目標としており、TSUCの販売価格は7000円、サービス利用価格は月額600円(どちらも税込み)。

 従来のウェアラブル端末を使ったヘルスケアサービスは、個人向けに展開するB2Cビジネスが多かった。これに対して京セラのデイリーサポートは、企業や健康保険組合と広く連携している日本予防医学協会との共同事業となっており、顧客対象も企業や健康保険組合、ヘルスケアサービス事業者向けであり、B2B2Bビジネスを目指している。

ウェアラブル端末はボタン電池で4カ月連続動作

カラーは5色用意
カラーは5色用意

 TSUCはクリップ状のウェアラブル端末だ。3軸加速度センサーと気圧センサーが搭載されており、歩数カウント/消費カロリーが測定できる。その他にも、ランニングと歩行状態を判別するなど、使用者の状態検知も可能。スマートフォンアプリへのデータ転送はBluetooth 4.0を利用する。アプリはAndroidとiOSの双方で利用可能。電源には一般的なCR2032サイズのボタン電池を採用しており、約4カ月連続で動作させられる。

京セラ 通信機器戦略商品統括部長の能原隆氏
京セラ 通信機器戦略商品統括部長の能原隆氏

 専用アプリでは、1日の睡眠や運動の様子をタイムラインと統計データで閲覧できる他、内臓脂肪を推定する「デイリースキャン」機能を搭載する。これは同社が特許を取得した技術を用いており、スマートフォンで腹囲を半周なぞるだけで自らの内臓脂肪イメージ画像を閲覧できる。

 具体的には、腹囲形状をスマートフォンのジャイロセンサーで測定する技術と、日本予防医学協会が提供したデータベースを基に測定した腹囲形状から内臓脂肪面積を推定するアルゴリズムの組み合わせによって実現した。内臓脂肪面積の大きさは1〜10レベルで示される。測定精度については「市販の体脂肪計と同程度」(同社)だとしている。

内臓脂肪測定は8秒間かけてスマートフォンを腹部から背中へ移動させる結果表示画面。内臓脂肪のイメージ画像が閲覧できるレベルは10段階 内臓脂肪測定は8秒間かけてスマートフォンを腹部から背中へ移動させる(左)、結果表示画面(右)。内臓脂肪のイメージ画像が閲覧できる。レベルは10段階(クリックで拡大)

 また、食事の写真を撮影するだけで、画像解析によって自動でカロリー計算を行う「デイリーダイエット」機能なども搭載している。京セラ 通信機器戦略商品統括部長の能原隆氏は「健康に関わる多くの課題について、携帯電話機事業を続けてきたメーカーとして提供できるサービスはないか、というところからスタートした」と説明した。

 また、同サービスは保健師によるアドバイスが受けられることも特徴だ。保健師は対象者のデータを一覧で見ることができ、目標値に届かない人に向けてメールなどでアドバイスを行える。記者発表会には実際に保健師がデモを行い「これまでは年1回の健康診断のデータのみで全体の健康状態を把握していたが、これを使うと現状をリアルタイムで把握できる。企業で働く産業医や医療職の方に活用してほしい」とコメントした。

 保健師が企業にいない場合は、日本予防医学協会などの紹介によりオプションで契約することも可能だ。

保健師が閲覧する管理画面。「体重」「運動」などの項目をA〜Dの4段階で確認
保健師が閲覧する管理画面。「体重」「運動」などの項目をA〜Dの4段階で確認(クリックで拡大)

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