スマホで内臓脂肪を測定、京セラの生活習慣改善サービス:生活改善ポイントで沖縄旅行も(2/2 ページ)
京セラがウェラブル端末ととスマートフォンアプリを活用した生活習慣支援サービスの提供を発表した。スマートフォンで内臓脂肪面積を推定できるほか、活動に応じたポイントで商品が購入できるなど、「楽しく継続」を突き詰めたサービスだ。
国民医療費の3割が生活習慣病関連
記者発表会には日本予防医学協会 専務理事の村瀬孔一氏が登壇し、協業の経緯を説明。日本予防医学協会は、年間80万人強の健康診断を実施しているが、健康診断後のフォローは各個人に任せていることに課題を感じていたという。「国民医療費は現在40兆円に達しているが、その原因の約3割は生活習慣病だ。高齢者介護の分野でも、要介護になる原因が生活習慣になっていることが多い。どうにかして日々の暮らしをフォローする方法はないかと考えていた」(村瀬氏)。
活動に応じたポイントを商品と交換!
京セラ 通信機器戦略商品統括部 新事業推進部の内藤昌宏氏は「ウェアラブル端末を使ったヘルスケアサービスは、数カ月で継続できなくなってしまう人が多い。楽しく継続できるよう、活動に応じてポイントがたまり、企業のグループ内での順位などを閲覧できるようにした」と工夫を解説。
デイリーサポートの初期採用事例として挙げた、JTBの福利厚生を担当するJTBベネフィットでは、たまったポイントを使ってインセンティブポイントプラグラム「THANKS COLLECT」で約1万点の商品と交換できるようにするなど、オープンプラットフォーム化も進めた。
この他にも、ロシュ・ダイアグノスティックスと連携し、同社の血液検査機「コバス b101」の検査結果を取り込む仕組みも用意した。今後もこのような他社との連携を増やしていくという。
能原氏が掲げるサービス加入者数の目標は「5年間をめどに100万人」だ。今後は心拍センサー搭載を検討するなど、機能拡充を図っていく予定もあるという。コンセプトは“未来継承型サービス”。「医療費・社会保障費の増大などを後の世代に残すわけにはいかない。未来の子どもたちにも夢のある未来を提供するため、蓄積したデータの有効活用もすすめていきたい」(内藤氏)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 体の動き+脈拍測定でライフログが進化、エプソンの活動量計
セイコーエプソンが発表した腕時計型の活動量計「PULSENSE(パルセンス)」は、歩数や消費カロリーだけでなく、脈拍を測定することができる。それにより、正確な運動強度や睡眠状態を計るといった付加価値を高めているという。 - “鼓動の音”で脈を測定、活動量計で勤怠記録――デジタルヘルスケア・プラザから
「CEATEC JAPAN 2014」では、ヘルスケア向けの測定機器やシステムだけを展示するデジタルヘルスケア・プラザが設けられている。同エリアでは、鼓動の音から脈拍を測定する指輪型活動量計や、活動量計を出退勤の記録代わりに使うなど、さまざまな製品が紹介された。 - 活動量に加えて会話量や食事時間を測定できるリストバンド型生体センサー
東芝は、生体センサー「Silmee」シリーズの新商品として、リストバンド型活動量計「Actiband」に会話量測定や食事時間検出などの新機能を追加したリストバンド型生体センサー「Silmee W20」と「Silmee W21」を発売する。今後は、生体センサー関連商品を「Silmee」シリーズとしてブランド統一する方針だ。 - 市販スマートグラスで“現場の見える化”を安価に、京セラが提案
京セラコミュニケーションシステムが「第4回 IoT/M2M展」にて、エプソンのスマートグラス「MOVERIO」を利用した作業工程管理システムを紹介した。市販品を採用することで導入コストを下げ、幅広い現場での利用を狙う。