量産車の自動運転は2020年、先進安全技術に本気のスバル:東京モーターショー2015(2/2 ページ)
富士重工業が東京モーターショー2015で自動運転の開発状況を説明。2020年には量産車で高速道路上での自動運転を実現する計画を明らかにした。自動運転技術を搭載したコンセプトカー、スバル「VIZIV FUTURE CONCEPT」も世界初公開。
このまま販売できるんじゃない? 高い完成度のコンセプトカー「VIZIV FUTURE CONCEPT」
これら自動運転技術を搭載し、スバルの提供価値である“安心と楽しさ”を将来像をカタチにしたのが世界初公開のコンセプトカー、スバル「VIZIV FUTURE CONCEPT」だ。
自動運転はアイサイトによる高度な前方認識と全方位レーダーの組み合わせにより実現。車両周囲の交通環境や危険リスクを全方位で把握することに加え、高精度GPSや高精度地図データを活用することによって自車位置を高精度に特定し、走行経路上のカーブ/車線などに応じた最適な制御を行う。
これらの技術によって前方直進時の衝突回避に加え、交差点右左折時や後退時の車両、自転車、歩行者との全方位での衝突回避を可能にし、高速道路上における全車速での自動運転や自宅や商業施設などの駐車場での自動駐車を実現するという。
パワーユニットはSUBARU XV HYBRIDのシステムを全面進化させた「次世代型ハイブリッドシステム」を採用。レヴォーグで初採用したダウンサイジングターボと組み合わせることで、燃費性能向上とスムーズでリニア感ある加速性能を両立した。また、シングルモーターをリヤアクスル同軸上に配置することでプロペラシャフトを廃止しフラットな室内空間を実現した「シンメトリカルモーターAWD」を採用している。
同社ブースで公開されたVIZIV FUTURE CONCEPTは、コンセプトカーながらも量産を意識したような完成度の高い仕上がりで、会場では「このまま販売してほしい」という声も聞かれた。
もう1台のワールドプレミアは、次期インプレッサの5ドアスタイルのコンセプトモデル「IMPREZA 5-DOOR CONCEPT」。スバルらしいデザイン表現として、今後の新世代モデルで本格採用していく「DYNAMIC(躍動感)×SOLID(塊感)」を核としたデザインを採用している。この次期インプレッサは、2016年末の市場導入を予定しているという。
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