AMD、サウスブリッジ統合の4K対応組み込みSoC「Merlin Falcon」
AMDが組み込み向けSoC「Merlin Falcon」を発表した。「AMD Rシリーズ」の後継だが、これまで別チップだったサウスブリッジまでを1パッケージに統合、TrustZoneにも対応することでセキュリティ性が求められる用途にも対応する。
米AMDは2015年10月21日(現地時間)、組み込み向けSoC(System on Chip)「Merlin Falcon」を発表した。CPUとGPUを1チップに統合した「APU(Accelerated Processing Unit)」である「AMD Rシリーズ」の後継にあたるが、これまで別チップだったサウスブリッジまでを1パッケージに統合した製品だ。
既存「AMD Rシリーズ」と同様にプロセスルールは28nmで、CPUコアには“Excavator”、GPUには“Radeon HD 10000”を採用するが、CPUやGPU、各種アクセラレータの並列処理を行う「HSA(Heterogeneous System Architecture)」も内部バス帯域の高速化が図られており、トータルとしての性能向上を実現したとしている。
サウスブリッジを統合しながらパッケージサイズは37×29mmとトータルとしてのフットプリントを削減している他(既存製品ではメインチップが32×29mm、サウスブリッジが24.5×24.5mm)、TDPの可変幅も12〜35Wとより広くなり、対応できる製品や処理軽重の幅が広がっている。
この他にも新たにDDR4メモリをサポートし、また、ARMのTrustZone対応(Coretex-A5をオンダイ構造として実装)やNISTのセキュリティ規格にも対応可能な乱数発生器の物理搭載などによってセキュリティ性が求められる用途にも利用できる。
搭載するCPUコアやGPU CU(Computing Unit)数の違いによって「RX-421BD」「RX-418GD」「RX-216GD」の3製品が用意され、GPUなしの「RX-421ND」「RX-216TD」も用意される。
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