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第42回 ウェアラブル前田真一の最新実装技術あれこれ塾(5/6 ページ)

実装分野の最新技術を分かりやすく紹介する前田真一氏の連載「最新実装技術あれこれ塾」。第42回はウェアラブル機器について解説する。

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5.ウェアラブル機器の現状

 現在、ウェアラブル機器を製品化し、積極的に販売しているのは韓国のサムスン電子とLG電子です。両社ともそれぞれ、腕時計型端末の「Galaxy Gear」と「LG G Watch」を製品化しています。

 電子機器の分解記事で有名なアメリカの「iFixit」では、Galaxy Gear 2の分解写真を掲載しています(図6)。


図6:Galaxy Gearの分解(iFixitより引用)

 ただ、特に新しい実装技術はなさそうです。メモリもなく通信機能も近くにあるスマホとの通信だけを考えているので単純化できるため、機器は小さくてもスマホと同程度の実装技術に見えます。

 腕時計型端末は肌に密着しているので、バイブレーションがマン・マシン・インタフェースとして有効です。

 機器の大きさに対して目立つのがバッテリーの大きさです。やはりウェアラブル機器では、装置が小さいため、バッテリーの容量と持ちが大きな問題になります。現在は「待ち受けとメールの受信通知程度の使用ならばバッテリーは2〜3日は持つ」といわれています。

 特に、現在製品化されている韓国2社の腕時計型ウェアラブル端末では、充電用のコネクタの実装が難しいため、装置の裏面(腕に接着する面)にコネクタを実装し、充電ドックに装着しないと充電できないようになっています(図7)。


図7:充電アダプター(「週刊アスキー」より引用)

 このため、腕に装着したままでは充電できず、充電中は装置を使用できません。ウェアラブル機器は身に着けたままで使用しながら充電できる実装や、ベルトやフレームの太陽発電、無線電源伝送など小さなバッテリーで長時間の運用ができるための改善が必要です。

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