クルマ好きの学生たちの「悲喜こもごも」:車を愛すコンサルタントの学生フォーミュラレポ2015(2)(1/8 ページ)
車とバイクが大好きなモノづくりコンサルタント 関さんの「全日本学生フォーミュラ大会」取材レポート! 今回は各チームのピットにお邪魔して、いろいろな話を聞きました。
前回はエンデュランス競技での各校の様子や、激戦の末にオーストリアのグラーツ大学が初出場・初優勝を遂げたことをお伝えしました。今回はピットレポートをお送りします。参加チーム数は90を数え、さすがに全チームへの取材は無理……、しかもエンデュランス競技真っ最中でしたので、本コラムに掲載されたチームの方々はラッキーですよ!(本当か? 笑)
静岡理工科大学(SIST Formula Project)
まず訪れたのは、開催地元・静岡県袋井市の静岡理工科大学、「ホストチーム」といってもいいでしょう。筆者もここ3年ほどスポンサーとして微力ながら支援させていただいているチームです。チームリーダーの千頭和優斗さんにお話を伺いました。
筆者(以下S) 今日(2015年9月5日)の午前中にあったEV(電気自動車)のエンデュランス競技の結果はどうでした?
千頭和さん(以下C) 結果から言うと、リタイアでした。車検まではスムーズだったのですが、3日目(9月3日)の動的審査で発生したアクセルエラーの対応に追われ、何とか万全の状態でスタートしたのですが、5周目でハブが破断しました……。実は破断のトラブルは練習中にICV(内燃機関自動車:ガソリン車)でも出ていたのですが、EVの方は新しい部品だったのであまり気にしていなかったんです。
S う〜ん、一見、「落とした穴」のように感じるけど、「あ、これはEVでも同じトラブルが発生しそうだ」というリスクへの感性が欲しかったね。ICVの方はどうでした?
C ICVは昨日エンデュランスを完走したのですが、やはり3日目の動的審査でエンジンから煙を吹いてしまい、消火器で対処して発火を免れるという事態に。部品交換など修理して何とか走行可能な状態にはしたのですが、もはやセッティングがどうこうという問題ではなく、エンジンも不調で、不本意なタイムでゴールしました。
S じゃあ、今回はマシンもメンバーもまさに「不完全燃焼」だったね。
C 自分は今回で最後の大会なので、来期のメンバーにさまざまなノウハウを残していきたいと思います。
S シングルゼッケンになったのはいつだったっけ?
C 2012年の10回大会で総合8位になり、2013年の11回大会でゼッケン8番になりました。
S またシングルゼッケンに戻らなきゃね! 地元だし! 頑張ってくださいね!
静岡理工科大学はICV部門ではトラブルを抱えながらも、静的審査、動的審査で着実に得点を重ね、総合17位と、前大会より順位を上げました。9台出走したEV部門では総合優勝! 3連覇です! ホストチームとしての役割は十分に果たしたのではないでしょうか(千頭和さんのお姿、写真撮るの忘れました! ごめんなさい……!)。
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