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JAL従業員の「満足度」はIoTと人工知能で向上する:ウェアラブル
日立製作所の開発したウェアラブルIoTデバイスと人工知能を組み合わせ、JALが従業員の“満足度”向上を図る実験を行う。
日本航空(以下、JAL)と日立製作所は2015年10月5日、日立製作所の開発したウェアラブルIoTデバイスと人工知能技術を組み合わせることで、JAL従業員の満足度向上を図る実証実験を開始すると発表した。
実験では日立製作所が開発した名刺型ウェアラブルセンサーをJALの間接部門で働く約80人に身につけてもらい、センサーで得られるデータを人工知能で検証し、職場における従業員の満足度向上を図る(関連記事:組織の“ハピネス度”をウェアラブルで定量化、日立が開発)。
名刺型ウェアラブルセンサーは加速度および対面センサーを搭載しており、装着した人の行動パターンを取得。運動パターンなどから集団としての“活性度”を算出する。これに装着している個人の属性や担当業務などを組み合わせ、日立製作所の人工知能による仮説設定と検証を自動的に行う。
ウェアラブル端末はネットワーク機能を搭載しておらず、終業時にクレードルへ設置し、1日分のデータを吸い上げてクラウドへ送る。クラウドでは行動データを集積して人工知能へ送り、人工知能上で従業員属性やアンケート結果を組み合わせ、分析結果を出力する。
JALでは実験結果を今後のワークスタイル変革推進に活用し、従業員満足度の向上に取り組んでいくとしている。
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