IoTと教育市場向けに2部門を新設、今後4年間で30億ドル投資:製造マネジメントニュース
IBMは、IoTと教育市場向けに、2つの部門を新設することを発表した。新部門のバイス・プレジデント兼ゼネラル・マネジャーには、ハリエット・グリーンが就任し、事業を統括する。
IBMは2015年9月14日、IoT(モノのインターネット)と教育市場向けに、2つの部門を新設することを発表した。新しい教育部門は、年内に正式に発足する予定だ。
新部門のバイス・プレジデント兼ゼネラル・マネジャーには、Thomas Cook GroupとPremier Farnell plcのCEO兼エグゼクティブ・ディレクターだったハリエット・グリーン(Harriet Green)が就任。コンサルタント、研究者、開発者から成る2000人以上のチームを統率し、事業や新たな成長分野の事業開発を統括するという。
グリーン氏は、Thomas Cook GroupでグループCEO兼エグゼクティブ・ディレクター在任中に、同社の改革を実行した人物として知られている。過去には、Premier FarnellでCEO兼エグゼクティブ・ディレクター、Arrow Electronicsで10年以上役員を歴任。また、英国のナショナル・ビジネス・アワード、Sunday Times紙でそれぞれ2013年のリーダーに選出された。2010年6月には、電子分野への優れた功績に対して、エリザベス2世から大英帝国勲位が授与されている。
同社は、新しい業界別のコグニティブ・コンピューティング・テクノロジー、クラウド・データ・サービス、開発者ツールの提供を目的として、今後4年間にわたり30億ドルを投資。顧客やパートナーがIoTから得る大量のデータを統合するのに役立てる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 恐るべきIBMの知財戦略、なぜ太陽電池に賭けるのか?
米IBMは太陽電池の開発に熱心に取り組んでいる。IBMはICT企業であり、エネルギー関連のハードウェアは守備範囲外のはずだ。なぜ太陽電池に取り組んでいるのか。さらに太陽電池の開発・量産では先行する企業が多く、今からIBMが開発を進める理由が分かりにくい。今回の「知財で学ぶエレクトロニクス」では、IBMの知的財産(知財)戦略において、太陽電池がどのような位置を占めるのかを、特許出願状況の調査と併せて解説する。 - 規格準拠は“入場券”にすぎない、ISO26262をきっかけに製品開発力の強化を
日本IBMは、自動車向け機能安全規格であるISO 26262に対応する開発ツールとして、トレーサビリティ確保の観点に立って、要求管理ツール「DOORS」や構成・変更管理ツール「Rational Team Concert」を展開している。同社の根城寿氏に、国内自動車業界のISO 26262への対応状況などについて聞いた。 - トヨタの狙いをIBMのパテントコモンズ構想から考察する
トヨタ自動車の燃料電池自動車(FCV)特許無償公開の狙いについて解説する本連載。今回は「標準化」の観点をさらに掘り下げ、IBMが提唱した「パテントコモンズ」構想から、トヨタ自動車の狙いを考察してみます。 - 複数のビルの消費電力をまとめて管理するには、日本IBMの事例から学ぶ
ビルの消費電力を削減するにはどうすればよいだろうか。どのビルでも消費電力量をモニタリングできる。しかし、昨今の電力事情に対応するのは難しい。日本IBMは、人の動きを低コストで検知するなど、複数のビルにまたがったエネルギー管理システムを作り上げた。 - 明日の出荷は“人工知能”との対話で決めろ! クラウド型「ワトソン」提供開始
IBMは新たに自然対話型人工知能「ワトソン」によるデータ分析をクラウドサービスとして利用可能な「IBM Watson Analytics」の提供開始を発表した。