新しい「Choregraphe」と「Pepper」は何が変わった?:Pepperで始めるロボットプログラミング(4)(3/4 ページ)
Pepperの一般販売開始に伴い「Choregraphe」もバージョンアップした。Pepper本体についてもマイナーチェンジが行われているので、新旧ChoregrapheとPepperの差異、互換性について紹介する。
Choregraphe最新版の新機能は
それでは、Choregraphe 2.3.1について見ていこう。
冒頭で述べたように、Choregraphe 2.3.1は、Aldebaranの「デベロッパープログラム」に参加することで、同社のWebサイトからダウンロードできるようになる。登録すると無期限のライセンスキーも発行されるので、ぜひ利用して欲しい。
このバージョン2.3.1であるが、今までの2.0.5からは、ユーザーインタフェースやボックスライブラリなど、さまざまな変更が加えられている。
まずはボックスライブラリについて。2.0.5では、各ボックスは「standard」「advanced」「tablet」の各タブ(実体はフォルダ)に別れていたが、2.3.1ではこうしたタブによる切替表示が無くなり、1つの画面に集約された。よりシンプルな画面構成になって、分かりやすくなった印象だ。
新しいボックスも多数追加されているようだ。詳しくは、実際にボックスライブラリの中を調べてみて欲しいが、例えば「Sensing」→「Human Understanding」を開くと、人間の年齢、性別、感情を推測する「Get Age」「Get Gender」「Get Expression」などのボックスが用意されていることが分かる。
従来もこういった機能は用意されており、NAOqiのAPIを使うことで利用することはできたのだが、ボックスとして用意されたことで、初心者でも簡単に利用できるようになったのはうれしい。この画像認識については、本連載でも次回のテーマとして取り上げる予定である。
その他の大きな変更としては、「インスペクタ」パネルの追加がある。このパネルでは、従来、スパナのアイコンを押して表示させていたパラメータや、右クリックで表示させていたボックスの各種設定を、一元的に編集することが可能だ。ただ、従来の編集方法も残されているので、好みの方を選択すれば良いだろう。
「Memorize」という新しいツールも追加されている。このツールを使うと、Pepper本体に保存されているユーザーデータのバックアップやリストアが可能だ。1台のPepperを複数のユーザーで使いたいような場合や、動作が不安定なPepperを初期化したいときなどに便利そうだ。
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