昭和の遊び×3Dプリンタ=無限の楽しさ!!
近年のこうした取り組みに刺激を受け、筆者自身も「昭和の遊び×3Dプリンタ」をテーマに「3Dプリンタ製『輪ゴム』銃」を作ってみました。
「3Dプリンタで銃を作る」というと物騒な事件が思い出されますが、これは一般的な「割り箸鉄砲」の構造やサイズ感をそのまま生かしたおもちゃの銃です。飛ばすのも輪ゴムです(もちろん人に向けて打ってはダメですよ!)。
以前、「モデ1GP」というスーパーカー消しゴムサイズのクルマを3次元CAD&3Dプリンタで作り、三菱鉛筆のノック式ボールペン「BOXY」ではじいて遊ぶワークショップを企画・主催したのですが、参加者の皆さんが楽しんでいる姿が本当に印象的でした。その体験から、昭和の遊び×3Dプリンタにマッチするような新たなテーマを探していたのです。
念のため申し上げておきますが、“3Dプリンタのタブー”に踏み込もうという悪意があってのことではありません。幾つかのパーツを組み合わせるだけのシンプルな構造で、初心者向けの3Dモデリングのテーマとしても面白く、3Dプリントして実際に遊べるものとして最適な題材だと考えたからです。
まずはフツーの割り箸鉄砲から
実際に割り箸鉄砲を3Dモデリングするに当たり、割り箸と輪ゴムを用意して懐かしの割り箸鉄砲を作成することから始めました。作り方についてはすっかり忘れていたため、Web検索して参考にしました(笑)。実際に割り箸をハサミでカットして、輪ゴムで固定していきながら組み上げていきます。慣れれば5分くらいで作れるのではないでしょうか(フツーの割り箸鉄砲を作って、遊ぶだけでも面白いですよ〜)。
今度は、作成した木製の割り箸鉄砲のサイズを定規で測り、部品点数の削減を意識(ウソ)しながら、3Dデータ化した場合の割り箸鉄砲の設計図(という名の低レベルポンチ絵)を起こします。木製の割り箸鉄砲の場合、5本の割り箸を駆使して、7個のパーツに分け、それらを手順通りに輪ゴムで固定していきます。対して、筆者が設計した3Dデータ版割り箸鉄砲は、使用する3Dプリンタのワークスペース(最大造形サイズ)に収まるように、4つのパーツで構成することにしました。
使用した3Dプリンタ
ちなみに、今回使用した3Dプリンタは、XYZプリンティングのパーソナル3Dプリンタ「ダヴィンチ Jr. 1.0」です。ダヴィンチ Jr. 1.0は、熱溶解積層方式の3Dプリンタで、PLA樹脂を用いて立体物を造形できます。最大造形サイズは150×150×150mmです。家庭向けをうたう製品で、販売価格(税込み)は4万9800円。コンパクトサイズで、女性でも持ち上げることができます。製品について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
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