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タイヤ原料のブタジエンをセルロースから直接合成、2020年代前半に実用化:タイヤ技術
横浜ゴムは、東京工業大学との共同研究により、バイオマスであるセルロースから、タイヤの原料となるブタジエンを直接合成する触媒の開発に成功した。2020年代前半を目標に実用化を目指す。
横浜ゴムは2015年7月29日、東京工業大学との共同研究により、バイオマス(生物資源)であるセルロース(植物繊維の主成分である糖)から、タイヤの原料となるブタジエンを直接合成する触媒の開発に成功したと発表した。
横浜ゴムと東京工業大学は2012年から、バイオマスから合成ゴムを作りだす共同研究を進めてきた。今回、共同研究パートナーである東京工業大学大学院 総合理工学研究科教授の馬場俊秀氏が、セルロースの主成分である糖から直接ブタジエンを合成する触媒の研究を行い、工業的に適した固体触媒を使って高効率にブタジエンを合成することに成功した。
この新技術開発により、従来のブタジエンの原料だった化石燃料の使用量削減に大きな効果が期待できるという。今後は、量産化に向けた触媒設計を進め、2020年代前半を目標に実用化を目指す。
ブタジエンは自動車用タイヤなどに用いられる、合成ゴム(スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム)の原料である。現在、ブタジエンは石油精製の副産物として工業的に生産されている。
今回の技術で製造したブタジエンは、スチレン・ブタジエンゴムとブタジエンゴムの両方に利用できる。ブタジエンゴムに使えば、100%バイオマス由来の合成ゴムの製造が可能になる。
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