商用EV「ミニキャブ・ミーブ」が値下げ、補助金減で実質価格はほぼ変わらず:電気自動車
三菱自動車は商用電気自動車(EV)である「ミニキャブ・ミーブ バン」と「ミニキャブ・ミーブ トラック」を改良。一部グレードを除いて値下げしたが、政府から得られる補助金も減額されたため、実質価格はほぼ変わっていない。
三菱自動車は2015年7月29日、商用電気自動車(EV)である「MINICAB-MiEV VAN(ミニキャブ・ミーブ バン)」と「MINICAB-MiEV TRUCK(ミニキャブ・ミーブ トラック)」を一部改良すると発表した。CHAdeMO(チャデモ)規格に準拠する急速充電コネクタを標準搭載するとともに、一部グレードを除いて値下げを実施している。
ワゴンタイプのミニキャブ・ミーブ バンは、電池容量が10.5kWhと16.0kWhのグレードがある。税込み価格はそれぞれ、10.5kWhモデルの2人乗りが179万9280円、4人乗りが182万880円、16.0kWhモデルの2人乗りが242万8920円、4人乗りが245万520円。トラックタイプのミニキャブ・ミーブ トラックは10.5kWhモデルのみで、税込み価格は158万2200円である。
これらのうちミニキャブ・ミーブ バンの10.5kWhモデルは、従来の急速充電コネクタ搭載モデルと比べて約24万円の値下げとなっている。ミニキャブ・ミーブ トラックも約12万円値下げしている。
しかし、値下げしたこれらの車両は、EVを購入する際に政府から得られる「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金(CEV補助金)」も減額された。ミニキャブ・ミーブ バンの10.5kWhモデルは、従来の44万円から22万円、ミニキャブ・ミーブ トラックも23万円から11万円と、それぞれ半減しているのだ。
このため購入者が支払う額はそれほど下がらない。実質的な値下げ幅は、ミニキャブ・ミーブ バンの10.5kWhモデルが約2万円、ミニキャブ・ミーブ トラックが約7000円である。
なお、ミニキャブ・ミーブ バンの16.0kWhモデルについては、従来と同じ53万円のCEV補助金が得られるからか、販売価格に変更はなかった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 電気自動車と農業の接近、スマートアグリ始まる
電気自動車(EV)のユーザーと言えば、都市部における環境意識の高い人々というイメージが強い。しかし今後は、「スマートアグリ」と呼ばれる新しい農業が新たなEVの用途として浮上してくるかもしれない。宮城県岩沼市で開催された「農業用充電ステーション」の開所式を取材し、スマートアグリと呼ばれる新しい農業像を探った。 - 「プリウスPHV」が一部改良で値下げも補助金は半減
トヨタ自動車は、プラグインハイブリッド車「プリウスPHV」を一部改良。グレード体系を見直し、装備を変更した。値下げも行ったが、政府から得られる「クリーンエネルギー自動車等導入対策費補助金(CEV補助金)」は、従来の25万円から12万円と半額以下に減額されている。 - 「BMW i3」のCEV補助金、レンジエクステンダー搭載モデルがベースモデルの2倍に
BMWの電気自動車(EV)「i3」の国内顧客向けの納車が間もなく始まる。i3は、EVを購入する際に政府から得られる「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金(CEV補助金)」の対象車だが、その金額はベースモデルが40万円であるのに対して、レンジエクステンダー搭載モデルは2倍近い75万円となっている。 - 「i-MiEV」が値下げ、電池容量16kWhモデルの実質価格は90万円安の205万円に
三菱自動車は、電気自動車(EV)「i-MiEV」と商用EV「MINICAB-MiEV VAN」の価格を改定した。電池容量が16.0kWhの「Xグレード」の税込み価格は、従来比で約90万円下がって290万1150円に。2013年度の「クリーンエネルギー自動車等導入対策費補助金」が85万円得られるので、実質的な購入価格は205万1150円となる。 - EVの本命は軽トラ!? 140万円で購入可能な「MINICAB-MiEV TRUCK」が発売
三菱自動車は、軽トラックの電気自動車(EV)「MINICAB-MiEV TRUCK」を2013年1月17日に発売する。「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」を含めた実質的な価格は139万8000円である。