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面的な伸びの大きさを検知する、伸縮性ひずみセンサーを開発:医療機器ニュース
バンドー化学は、長さや面積などの面的な伸びの大きさを検知できる、伸縮性ひずみセンサー「C-STRETCH」を開発した。低ヒステリシスで繰り返し精度が高いため、計測用途やインタフェース用途などに対応するという。
バンドー化学は2015年7月8日、伸縮性ひずみセンサー「C-STRETCH(シーストレッチ)」を開発し、研究開発キットの販売を開始した。柔軟性があり、人の動きと親和性が高いため、運動の計測や生体情報計測用途、インタフェース用途などに対応するという。
C-STRETCHは、長さや面積などの面的な伸びの大きさを検知できるセンサーとなる。エラストマー材料の配合設計、分散技術、フィルム加工技術を組み合わせて開発されたもので、センサー自体がストレッチャブルで高い伸縮性を備えた。
最大伸度は200%までの検出が可能で、手の力で容易に伸長できる。取り付けの自由度が高いため、体に装着しても突っ張り感のような違和感がない。また、低硬度でありながらゴム弾性を有するため、伸張後に緩和すると直ちに収縮でき、キックバックの良い低ヒステリシスに優れるという。
さらに、静電容量式を採用したことで、経年劣化が小さく、繰り返し精度の高い検出を可能にした。面積や厚み構成から理論モデル化しており、面積・長さの絶対値の計測もできる。
開発キットの内容は、センサー素子、変換ユニット、有線接続、無線通信システム、専用アプリケーションソフトで、C-STRETCHの性能を試すことが可能だ。
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