ベッドに寝たまま生体情報を24時間リアルタイムで測定、“スマートベッドシステム”:医療機器ニュース
パラマウントベッドは、入院患者が寝ている寝ている状態のままで脈拍数などを測定できる「スマートベッドシステム(仮称)」を開発した。電子カルテや遠隔の医療機関などと、測定したデータを共有することも可能になる。介護/看護人員の不足の解消を目指す。
パラマウントベッドは2014年6月19日、入院患者や在宅療養者が寝ている状態のままで、脈拍数や体温などを測定し、それらのデータを一元管理できるベッドシステム「スマートベッドシステム(仮称)」と、その一部の機能を搭載したコンセプトベッドを開発したと発表した。今後、検証や技術開発をさらに進め、2015年度の製品化を目指す。
スマートベッドシステムは、マットレスの下に設置したセンサーを使って、ベッドに寝ている患者/療養者の脈拍数、呼吸数の他、ベッドに起き上がったときや離床したときを常時測定する。
また、体温、血圧、体重も測定できる。体温の測定はベッドのアーム部分に取り付けたタブレット端末を使う。タブレットのディスプレイにガイドを表示し、赤外線を額に照射して測定する。血圧計はベッドに組み込まれていて、患者/療養者は親指を指定の位置に挿入すれば血圧を測ることができる。体重は、ベッドの土台部分の4カ所に搭載しているセンサーを使って測定する仕組みだ。
これらの測定データは、有線/無線LANを介して、ベッドに付属しているタブレット端末の他、看護士/介護士の携帯端末、ナースステーションや遠方の医療機関のPCに送信できる。そのため、24時間リアルタイムで患者/療養者の生体情報を共有することが可能だ。電子カルテと連携させて、必要な情報を記録するといった用途にも対応できる。さらに、生体情報の変化を自動的に分析して、異常を検知した場合にアラームを発信することもできるという。
パラマウントベッドによれば、このようにデータを常時測定して一元管理できるようなベッドシステムは、他にはあまりないという。同社は、スマートベッドシステムによって、看護師/介護士の負担を低減することを目指す。
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