オリジナル「ミニ四駆」ボディを手に入れよう!:無償3次元CADによる「ミニ四駆」ボディ設計講座(1)(2/3 ページ)
タミヤの「ミニ四駆」を題材に、無償3次元CADでミニ四駆の“オリジナルボディ”を3Dモデリングし、3Dプリンタで出力するまでを解説する連載。第1回では、ミニ四駆のレギュレーションやシャーシの種類、実際に3Dモデリングを進める前に押さえておくべきポイントについて解説する。
シャーシも豊富
また、ミニ四駆にはボディ以外にシャーシ(電池、モーター、ギヤなどを搭載して車軸を懸架する部分)にも多彩な種類が用意されているのをご存じでしょうか?(表1)
シャーシ名 | 特長 |
---|---|
MAシャーシ | MSシャーシのモノコックエアロ型。重心の低さに加えて気流を意識したシャーシデザイン。6個のローラーを標準装備し、サイドの拡張性もアップしたハイパフォーマンスシャーシ |
MSシャーシ | ダブルシャフトモーターによるダイレクトドライブを採用した、ノーズ/センター/テールの3分割シャーシ。ボックス構造で、ねじれに強く高い剛性を誇る。コーナーで有利な80mmホイールベース |
ARシャーシ | 抜群の整備性を誇る高剛性シャーシ。6個のローラーを初採用し、電池も低配置に。サイドの拡張性も充実な82mmホイールベースマシン |
スーパーIIシャーシ | スーパー1シャーシの進化型。バンパー剛性を強化し、拡張性を高めたシャーシ。ターン式スイッチや2点固定式リヤステー、ビス止め式のカバーなど実戦装備が満載 |
VSシャーシ | 軽量コンパクトで小回りの効く80mmショートホイールベースタイプの熟成された高性能シャーシ。ヒンジ式のギヤカバーやバッテリーホルダーなどメンテナンス性にも優れる |
スーパー1シャーシ | ゼロシャーシの進化型。ハイスピードに合わせ剛性をアップ、また着脱可能なサイドステーで拡張性をアップ。フルカウルタイプは小径タイヤとの組み合わせで地上高約3mmの低重心シャーシとなる |
スーパーXXシャーシ | スーパーXの強化・拡張型。ワイドなローラーセッティングを可能にしたノーズガードが特徴。さらなる剛性強化やサイドステーの機能強化など抜群の安定性を誇る |
スーパーXシャーシ | 72mmシャフト採用のワイドトレッド&84mmのロングホイールベースで車体剛性も高く、安定性が高い。シャーシ下面からモーターの着脱ができ、素早いセッティングチェンジが可能。2点止め式のリヤステーは拡張性が高い |
スーパーTZ-Xシャーシ | スーパーTZの拡張型。フロントバンパーのビス穴追加や、2点止め式リヤステーを採用。ミディアムホイールベース&ワイドトレッドの高速安定タイプ |
スーパーTZシャーシ | 82mmのミディアムホイールベース&ワイドトレッドに加え、電池を低い位置に配置したフラットなシャーシ下面など低重心でバンパー剛性もあり、高速走行時の安定性に優れる |
スーパーFMシャーシ | FMシャーシの進化型。シャーシ底面はエアロ効果を意識したデザイン。バンパーの強度アップ、シャーシ下面のモーター冷却ダクトなど実戦的装備を採用。リヤローラーステー初採用 |
表1 シャーシの種類(※出典:タミヤ ミニ四駆シャーシセレクトガイドより) |
表1に示したものは、どれもミニ四駆のシャーシではありますが、形状はもちろんのこと、モーターやギヤ、電池のレイアウトはそれぞれ異なります。気流や冷却ダクトと聞くと、その効果のほどを比較してみたくなりますが(笑)、素人の邪推は置いておくとして、今回はMAシャーシを採用するフェスタジョーヌというモデルを対象とします(画像5)。
フェスタジョーヌが採用するMAシャーシの主要寸法は以下の通りです。
- 全長:156mm
- 全幅:97mm
- ホイールベース:80mm
- ホイール径:26mm
なお、タミヤの公式Webサイトに記載されている、MAシャーシの特長は以下の通りです。
“MA”とは、Midship AERO(ミドシップエアロ)の略。モーターを車体中央に搭載した、ミドシップレイアウトの「MSシャーシ」、走行中の気流(エアロ)を特に意識してデザインされた「ARシャーシ」。それぞれの優れた特徴を1台のシャーシにまとめ上げたのがこの「MAシャーシ」です。もちろん、これまでに蓄積されたレーシングノウハウを生かして、3.5:1のギヤ比を採用、6個の低摩擦樹脂ローラーやリヤスキッドバーを標準装備するなど、走行性能も徹底的に磨き上げました。加えて、一体型のモノコック構造の採用で、組み立てやすさやメンテナンス性もさらに向上するなど、初心者からベテランレーサーまで、また、小さめのコースで行われる街かどレースから、大型の特設5レーンサーキットの公認競技会まで、幅広く対応できるシャーシです(タミヤの公式Webサイトより)
確かに車体中央にモーターをレイアウトし、その左右に単三電池を装着できるスペースが確保されています。駆動系はダブルシャフトモーターを採用しており、前後輪に独立して駆動力を伝達できるようになっています。この方式であれば、動力性能的に安定していそうですね。
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