自動運転時代のチャイルドシート、ボルボがデザイン:車両デザイン
Volvo Cars(ボルボ)は、乳幼児が両親とともに車室内で快適に過ごすことのできるチャイルドシート「エクセレンスチャイルドシートコンセプト」を発表した。
Volvo Cars(ボルボ)は2015年7月2日(欧州時間)、乳幼児が両親とともに車室内で快適に過ごすことのできるチャイルドシート「エクセレンスチャイルドシートコンセプト」を発表した。
同社は2015年4月開催の「上海モーターショー(オート上海)2015」において、3列シート/7人乗りのSUV「XC90」を、2列シート/4人乗りに変更した最上位モデル「XC90エクセレンス」を発表している。さらに、XC90エクセレンスの広々とした各乗員のスペースを活用した「ラウンジコンソール」と呼ぶ富裕層向けのデザインコンセプトも披露した。
ラウンジコンソールは、XC90エクセレンスの後席右側に座る乗員のために、助手席の代わりに設置されている内装アイテムだ。ラウンジコンソールの後席に近い手前の部分は、フットレストになっているので足を乗せればリラックスできる。奥側の部分を引き上げると、後席乗員が映像を楽しむための17インチの液晶ディスプレイになる。なお、フットレストに足を乗せるために脱いだ靴は、ラウンジコンソール下部の靴箱に入れておけば良い。液晶ディスプレイを手前側に倒せば簡易テーブルになるので、仕事などに利用できる。
今回発表したエクセレンスチャイルドシートコンセプトは、ラウンジコンソールに替えて、3〜4歳児までが乗車可能なチャイルドシートに変更したものだ。ボルボのデザインチームが、未来の自動車で子どもが安全に旅をするにはどうすればいいかを考えてデザインしたのものだ。
エクセレンスチャイルドシートコンセプトの特徴は3つ。1つ目は、子どもをチャイルドシートに乗せる時も下ろす時も容易に行えること。2つ目は、運転席と後席右側に乗っている両親がチャイルドシートの子どもに対して、目線を離さずにいられること。3つ目は、子どもの世話をするのに必要なおむつや哺乳瓶、タオルなどの用具を置いておけるスペースを確保していることだ。
チャイルドシートは水平方向に回転させられるとともに、後席側に顔を向けた状態でロックすることもできる。ラウンジコンソールでは靴箱だったチャイルドシートの下部には、用具を収納しておける。用具の持ち運びに使ったトートバッグは、ダッシュボード下部に置いておけば良い。またボルボの知見に基づいて、小さな子どもが安全な姿勢をとりつつ眠っていられるような背もたれの位置にしておけるという。
ボルボのコンセプト&モニタリングセンターで内装のチーフデザイナーを務めるTisha Johnson氏は、「こういった従来とは異なるシートアレンジメントは、自動運転車の普及に向けてますます重要になっていくだろう」と述べている。
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