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充実する国内充電インフラ、「電動車両第2世代」投入の舞台は整った和田憲一郎の電動化新時代!(15)(5/5 ページ)

ここにきて電気自動車/プラグインハイブリッド車といった電動車両用の充電インフラが総合的に充実しつつある。日本充電サービス、チャデモ協議会、電動車両用電力供給システム協議会という、充電インフラに関わる3つの企業・団体への取材により、2016〜2020年にかけての投入が予想される「電動車両第2世代」投入の舞台が整いつつあることが分かった。

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取材を終えて

 EV/PHEVなどの電動車両が普及を進める際に、これまでは「充電インフラ」が先か「クルマ」が先かという議論があった。2009〜2010年にかけて次々と電動車両が市場に投入されたが、この時点ではまだ充電インフラが整っているとは言い難い状況だった。つまり、クルマが先行した形と言える。

 それから約5年経過した現在、関係者の努力もあって、電動車両の充電インフラがようやく整ってきたと言えるのではないだろうか。充電インフラと一言でいっても、充電サービス、技術支援、認証など多くの要素があるが、それらの体制が総合的に整いつつある。

 個々に見ても、充電インフラネットワークサービスを手掛けるNCS、急速充電器の普及と技術開発を推進するチャデモ協議会、さらには普通充電器の第三者認証支援などに取り組むEVPOSSAなど、世界でも例のない充実した体制となっている。

 日本でEV/PHEVなどの電動車両がなかなか普及しないのは、充電インフラの不足だけにとどまらず、自動車メーカーが初期の電動車両投入後、少しちゅうちょした感があったように思われる。しかし、充電インフラの整備が進んだ現在、次はクルマの番ではないだろうか。電池能力向上による走行距離拡大など、2016〜2020年に掛けての投入が予想される「電動車両第2世代」によって、“電動化新時代”の本格的幕開けに期待したい。

筆者紹介

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和田憲一郎(わだ けんいちろう)

1989年に三菱自動車に入社後、主に内装設計を担当。2005年に新世代電気自動車の開発担当者に任命され「i-MiEV」の開発に着手。2007年の開発プロジェクトの正式発足と同時に、MiEV商品開発プロジェクトのプロジェクトマネージャーに就任し、2009年に開発本部 MiEV技術部 担当部長、2010年にEVビジネス本部 上級エキスパートとなる。その後も三菱自動車のEVビジネスをけん引。電気自動車やプラグインハイブリッド車の普及をさらに進めるべく、2013年3月に同社を退社して、同年4月に車両の電動化に特化したエレクトリフィケーション コンサルティングを設立。2015年6月には、株式会社日本電動化研究所への法人化を果たしている。


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