第4次産業革命に振り切った東芝、次世代モノづくりを「Meister」ブランドで統一:DMS2015
東芝は「第26回 設計・製造ソリューション展(DMS2015)」(会期:2015年6月24〜26日)に出展し、次世代モノづくりソリューションを紹介。新たに「Meister」ブランドで同ソリューションをまとめ、ドイツのインダストリー4.0で描くスマートファクトリー実現に貢献する姿勢を示した。
東芝は2015年6月24〜26日の3日間、東京ビッグサイトで開催されている「第26回 設計・製造ソリューション展(DMS2015)」に出展し、次世代モノづくりソリューションに総合的に取り組んでいく方針を示した。
東芝ではIoT(Internet of Things、モノのインターネット)関連の事業強化を推進するために、組織体制の変革を進めている。従来のクラウド&ソリューション社と東芝ソリューションの一部部門を統合し、新たに2015年4月1日に「インダストリアルICTソリューション社」を発足。IoT事業の推進役としての役割を担うようになった。
インダストリー4.0を見据えた「次世代ものづくりソリューション」
製造業に向けた「次世代ものづくりソリューション」については、2014年10月に東芝ソリューションから発表。ドイツのインダストリー4.0が目指すICTを活用したスマートファクトリーに向け、同社が従来個別で提供してきたソリューションを総合的なビジョンの基に提供するとしている。今回のDMS2015では、新体制で東芝の総合力が生かせるようになって初めての展示会の出展となった。
これらの流れの中、同社では従来「PLMMeister」や「ProjectMeister」などで展開してきたそれぞれのソリューションを「Meister」ブランドに再統合し、「Meister PLM」や「Meister PJM」など、統合ブランド内での位置付けを明確化した。
「現状では、まだまだ個別のソリューションで提案していくことが多いが、将来的にインダストリー4.0などのつながる世界を実現するのに、どういう位置付けで、今後どういうことが必要になるのか、ということを明確化して提案していける体制となった」と東芝 インダストリアルICTソリューション社 IoT事業開発室 IoTコンサルティング&事業開発部 IoT技術担当 グループ長の木村和生氏は語る。
木村氏は「製造業としての東芝の強みを生かし、ICTソリューションの自社実践の成果やノウハウなどを組み合わせて展開を進めていく」と語っている。
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