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コマツがICTを活用する生産革新へ、“見える”の次は“つながる”製造IT導入事例

コマツはICT技術を活用した新たな生産革新を開始すると発表した。同社工場の稼働状況を見える化することで生産性を高める「モノづくりのつながる化」と、顧客に納入した建機類の稼働状況をリアルタイムでコマツの生産工場と共有する「市場情報の工場直結化」を進め、生産体制の強化を図る。

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 コマツは2015年6月22日、ICT技術を活用した新たな生産革新を開始すると発表した。同社工場の稼働状況を見える化することで生産性を高める「モノづくりのつながる化」と、顧客に納入した建機類の稼働状況をリアルタイムでコマツの生産工場と共有する「市場情報の工場直結化」に取り組む。

 コマツは2011年度から電力使用量の半減を目標に大規模な生産改革に取り組んでいる。今回こうした活動にIoT(Internet of Things、モノのインターネット)で見える化したさまざまな情報の「つながる化」を加え、生産から販売までの工程をリアルタイムに連携させ、生産体制の強化を図る狙いだ。


コマツ流の「つながる化」の目指す方向(クリックで拡大)出典:コマツ

 モノづくりのつながる化では、コマツの生産工場における工作機械、ロボットなどの生産設備や生産ラインの稼働状況をIoT(Internet of Things、モノのインターネット)を利用して共有データベースに集約する。こうした蓄積情報に基づいて生産工程の改善案を立案し、面積生産性の向上、省人化、生産リードタイムの短縮化を目指す。

 既にコマツの世界の主要生産拠点における溶接ロボットについては、ネットワークに接続して生産状況の把握を行っている。今後はさらに工作機械にもコントローラーを取り付け、生産設備情報のさらなる見える化を進めることで、設備のダウンタイム要因を把握し、設備稼働率改善による生産性の向上を目指すとしている。

 市場情報の工場直結化では、コマツの機械管理稼働システム「KOMTRAX」と鉱山機械管理システム「KOMTRAX Plus」を活用する。顧客に納入した建機類の車輪の稼働状況や、コンポーネントの損耗状況などの情報をコマツの生産工場に送信。この情報を積極的に分析・モニタリングすることで、部品寿命やオーバーホール実施時期の予測精度を向上させ、コマツや代理店のオペレーションを改善する。さらに顧客に対しては稼働情報の分析により、ニーズに応じた商品の提案や使い方の改善提案を行うことで、建設機械のライフサイクルコスト削減に貢献するとしている。

 コマツは2000年以降、KOMTRAXなどICT技術の活用により建機類に関する情報の見える化を進めてきた。近年では掘削から整地までを全自動化できるICT建機や、無人ダンプトラック運行システム「AHS(Autonomous Haulage System)」などを開発している。2015年2月からはこれらの技術をベースに、建設現場のあらゆる場面でのICT活用を提案する「スマートコントラクション」の展開など、積極的なICT活用を進めている(関連記事)。

 ドイツのインダストリー4.0など、ICTを活用したモノづくり革新が大きな注目を集めているが、コマツの取り組みはこれらの動きを一歩早く実現するものとなる(関連記事)。

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