デンマーク発の選択的加熱焼結方式を採用した3Dプリンタ「blueprinter」:DMS2015
テクノソリューションズは「第26回 設計・製造ソリューション展(DMS2015)」(会期:2015年6月24〜26日)に出展し、デンマークのベンチャー企業blueprinterが開発した新方式の3Dプリンタ「blueprinter」の展示を行った。
テクノソリューションズは2015年6月24〜26日の3日間、東京ビッグサイトで開催されている「第26回 設計・製造ソリューション展(DMS2015)」に出展し、デンマークのベンチャー企業blueprinterが開発した新方式の3Dプリンタ「blueprinter」の展示を行った。
blueprinterは、熱可塑性粉末の層に熱転写ヘッドを使用して熱を加えて焼結させる「選択的加熱焼結(SHS:Selective Heat Sintering)」方式を採用した3Dプリンタ。粉末樹脂を敷く動作と、熱転写ヘッドで加熱焼結する動作を繰り返しながら積層していく。「blueprinterは、高出力レーザーを用いた従来の粉末焼結(SLS:Selective Laser Sintering)方式3Dプリンタに比べて非常に安価に導入できる。一般のSLS方式のハイエンド3Dプリンタが数千万円するのに対して、blueprinterは本体、クリーニングステーション、材料費、設置工事費などを含めても500万円強で導入が可能だ」と説明員。なお、材料はblueprinter専用のナイロン系粉末樹脂(ホワイト)が提供されており、出力後の余分な粉末を再利用できるクリーニングステーションも用意されている(別売り)。
熱可塑性粉末の層に熱転写ヘッドを使用して熱を加えて焼結させる「選択的加熱焼結(SHS:Selective Heat Sintering)」方式を採用する「blueprinter」。展示会場では従来機の「blueprinter M2」が展示されていた
テクノソリューションズは同年6月1日に、最新型となる「blueprinter M3」の取り扱い開始を発表。本体サイズは1130×505×590mm、重さは125kg(参考値:メーカー公開待ちのため旧モデルの重量)で、造形エリアは157×200×150mmである。プリント速度は1時間当たり2〜3mmで、積層ピッチは0.1mmを実現。従来機の「blueprinter M2」と比較して、造形エリアを7%拡張し、騒音および消費電力の低減、メンテナンス性の向上などが図られているという。本体標準価格(税別)は370万円である。「出力時のレイアウト変更や微調整などは、Webブラウザ上で動作する専用アプリケーションから行うことができる」(説明員)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 光造形方式3Dプリンタ「Form 1+」の国内販売を開始
ブルレーは、米Formlabsとパートナー契約を締結。Kickstarterで話題となった光造形方式3Dプリンタ「Form 1+」の国内販売を2015年6月29日より開始すると発表した。 - 3Dプリンタの無限の可能性をアピールするアルテック
アルテックは「第26回 設計・製造ソリューション展(DMS2015)」に出展。まだ3Dプリンタを活用していない来場者に向け、デザイン検証や試作開発だけでなく、最終製品を直接生産(DDM)することもできる3Dプリンタのメリットを訴求する。 - 企業や教育機関の要望に応えたパーソナル3Dプリンタ新製品を発表
ムトーエンジニアリングはパーソナル3Dプリンタの新製品「MF-2200D」を発表した。企業や教育機関から従来機に寄せられた造形精度や速度に関する要望に応えた。 - 工業用途からパーソナル用途まで、「モノづくりの未来」を提案するストラタシス
ストラタシス・ジャパンは「第26回 設計・製造ソリューション展(DMS2015)」において、「モノづくりの未来」をテーマにStratasysとMakerBotが提供する製品ソリューションの数々を紹介。会場では、巨大造形が可能なマルチマテリアル3Dプリンタ「Objet 1000 Plus」の展示も行われる。 - 製造業でも役立つ教育機関での3Dプリント/切削事例、ローランドDG
ローランド ディー.ジー.は「第26回 設計・製造ソリューション展(DMS2015)」において、製造業と並び同社デジタル機器の導入実績が高い、教育機関での活用事例を紹介。大学の研究室などでは製造業で応用・活用できるような取り組みも行っており、展示デモを通じて実践的な提案・情報を来場者に向けて発信する。