ニュース
ACサーボドライブに用途最適機能を内蔵したFT仕様を追加:FAニュース
安川電機は、ACサーボドライブ「Σ-7シリーズ」に、用途最適機能を内蔵した「FT19仕様」を追加した。高い位置精度や指令追従性が必要な用途に対応できる、軌跡描線用途機能を付加した。
安川電機は2015年6月8日、ACサーボドライブ「Σ-7シリーズ」に、用途最適機能を内蔵した「FT19仕様」を追加したと発表した。販売は同月22日からで、今後も各用途に応じた製品を順次発売するという。
FT19仕様は、偏差レス制御に対応したオプション製品で、高い位置精度や指令追従性が必要な用途に対応する軌跡描線用途機能を追加した。通常の位置制御では、モーターの動作遅れに応じた位置偏差が発生するが、偏差レス制御では、一定速度の動作中は位置指令に対してほぼ遅れなく動作するという。
また偏差レス制御は、従来製品との機能互換である「偏差レス制御1」と新アルゴリズムを採用した「偏差レス制御2」から選択が可能。偏差レス制御2では、従来製品に比べて最大偏差量を低減し、調整時間を短縮できる。
主な用途は、レーザー加工機やディスペンサなどの特に高い位置精度が求められる装置全般や、高い指令追従性が求められる振動試験装置などで、価格はオープン。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「ロボット大国だとは全く思っていない」〜産業用ロボット世界シェアNo.1の安川電機(前編)
日本は産業用ロボットの出荷台数・稼働台数で世界一を誇る。一番多く作って、一番多く使っているのだ。自動車の大量生産を追い風に、1970年代後半、国内で初めてオール電気式の産業用ロボットを発売し、今なおロボット開発に情熱を注ぎ続ける安川電機に、産業用ロボット市場の動向について伺った。 - 安川電機、“究極の性能”目指したモーションコントロール新製品
安川電機がACサーボドライブ新シリーズ「Σ-7」とマシンコントローラ「MP3300」などモーションコントロール新製品を発表。近年の外部環境の変化に適応させた装置性能と付加価値を用意、いま現在で盛り込める“究極の性能”を目指したという。 - 「町工場にもロボットが普及していく」〜産業用ロボット世界シェアNo.1の安川電機(後編)
産業用ロボットの雄、安川電機は産業用ロボットを中核としつつ、単能工型から多能工型への転換を図り、サービス業にまでロボットを普及させる。 - 太陽光発電を改善する、新材料でパワコンの効率98%以上へ
安川電機が、小型かつ高効率なパワーコンディショナー(パワコン)を試作した。シリコン(Si)パワー半導体を用いた従来品に対して、体積を2分の1以下に抑え、実用域での変換効率を98.2%に高めた。このような改善が可能になったのは、窒化ガリウム(GaN)パワー半導体を採用したためだという。 - ドイツが描く第4次産業革命「インダストリー4.0」とは?【中編】
ドイツ政府が主導するモノづくりの戦略的プロジェクト「インダストリー4.0」について解説する本連載。今回はメインテーマに「インダストリー4.0」を据え、盛り上がりを見せたドイツの産業見本市「ハノーバー・メッセ」の出展の様子について、現地を訪問した筆者が紹介する。