グローバル生産拠点としての活用を目指し、台中市に変圧器の新工場を完工:工場ニュース
日立製作所は、台湾・華城電機との合弁会社である日立華城変圧器が、台中市の台中港自由貿易港区に変圧器の製造工場を完工したと発表した。生産能力は、400MVA変圧器換算で年間40台となる見込みだ。
日立製作所(以下、日立)は2015年6月2日、台湾・華城電機(以下、華城)との合弁会社である日立華城変圧器(以下、日立華城)が、台中市の台中港自由貿易港区に変圧器の製造工場を完工したと発表した。工場の生産能力は、400MVA変圧器換算で年間40台となる見込みだ。
現在世界の変圧器市場では、先進国における送変電設備の更新需要に加え、東南アジア・中東でも経済成長に伴う広域送電網の建設が多数計画されている。こうした需要を受けて日立では、グローバル市場における変圧器事業の拡大を目的に、2013年12月に日立華城を設立。台中市に新工場の建設を進めてきたが、2015年5月28日に完工した。日立華城への出資比率は日立が60%、華城が40%で、今後、グローバルサプライチェーン構築に向けた戦略拠点として活用していく。
新工場で製造する変圧器は、日立グループのグローバルネットワークを活用し、日立ブランドで販売する。日立の持つ技術開発力と華城の持つ製造ノウハウ・コスト競争力を融合し、質の高い変圧器を提供する方針だ。日立では今後、北米市場をはじめ、東南アジアや中東など、需要拡大が見込まれる地域に向けて変圧器を納入する予定だ。
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