設計・金型・成形のエキスパートたちが実現した“ランナーレス”なプラモデル:東京おもちゃショー2015
バンダイは「東京おもちゃショー2015」(会期:2015年6月18〜21日、場所:東京ビッグサイト)に出展し、同年9月に販売開始を予定する新型プラモデル「超次元変形フレームロボ」の試作モデルを初公開した。
バンダイは「東京おもちゃショー2015」(会期:2015年6月18〜21日、場所:東京ビッグサイト)に出展し、同年9月に販売開始を予定する新型プラモデル「超次元変形フレームロボ」の試作モデルを初公開した。
同製品は、ロボフォーム/ウェポンフォーム/フレームフォームの3つの形態に何度でも変形できる新型プラモデルで、シリーズ第1弾として「ガイアフレーム」「マーズフレーム」「マーキュリーフレーム」の3種類がラインアップされている。販売価格(税別)は500円(関連記事:バンダイ、捨てるフレームがない新型プラモ「超次元変形フレームロボ」3種類を9月に発売)。
同製品の最大の特長は「ランナー」が存在しないことだ。一般的なプラモデルは射出成形の際、成形品(パーツ部)に樹脂を流し込むための経路であるランナーが存在し、ユーザーが組み立てる際はゴミとして捨てられてしまう。しかし、同製品の場合、本来樹脂を流す経路であるランナー自身も全てパーツとすることで、“ランナーレス”のプラモデルを実現し、これまでの常識を破った。
「ホビー事業部では、自分たちが保有する技術を活用して、もっと子どもたちを喜ばせたいという風土が根付いている。本来捨てられてしまうランナーを活用した製品ができないか? というアイデアから生まれた製品だ」とバンダイ ホビー事業部 マーケティングチーム サブリーダーの清水和幸氏。同製品は、子どもが楽しめるようニッパーなどの工具を一切使わずに、手でパーツを外して、折り畳むような感覚で簡単に組み上げられるよう工夫されている。
静岡工場にいる設計、金型、成形のエキスパートが集結し、射出成形時に樹脂をきれいに流し込めるよう設計やパーツレイアウトを工夫したという。「厚肉と薄肉とが連続するような部分もあるが、成形シミュレーションは一切行わず職人の経験と勘で進めていった。チーム一丸となり、微調整を行いながら樹脂をきれいに流し込め、かつ見た目のパーツレイアウトもカッコイイものを実現することができた」(清水氏)。
製品素材は、35周年を迎える「ガンプラ」(ポリスチレン樹脂)とは異なり、繰り返しの折り曲げにも耐えられるポリプロピレン樹脂を使用。展示ブースでは、製品イメージに近い青色・赤色・緑色の樹脂で出力された3Dプリンタ製の試作品と、成形色ではない樹脂で射出成形した試作モデルを展示していた。
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