海外初の“双腕ロボ”ショールームをフランスのパリに設置――カワダロボティクス:FAニュース
川田工業の子会社であるカワダロボティクスは、人間協調ロボット「NEXTAGE」向けで海外初となるショールームをフランスのパリに設置したことを明らかにした。
川田工業の子会社であるカワダロボティクスは2015年6月8日、自社の情報サイトで、人間協調ロボット「NEXTAGE」向けで海外初となるショールームをフランスのパリに設置したことを明らかにした。
NEXTAGEは頭部にステレオカメラ、手先にハンドカメラを搭載しており、部品や工具の位置を確認しながら作業できることが特徴の双腕型の産業用ロボット。可搬重量は片腕1.5kgと小さいが、サーボモーターは全て80W以下の低出力になっており、人間と同じ環境で作業しても安全である点が特徴となる(関連記事:ワタシガツヅキヲツクリマス! ――双腕ロボットが人の代わりに生産する時代)。
既に日本ではここ数年需要が急増しており、実際の生産作業の他、検査作業やモノを移動させる作業など、各作業工程に生まれる“自動化のすき間”を埋めるものとして人気を呼んでいるという。
ショールームはフランスのパリのラ・デファンスのビジネス地区に位置しており、毎週月〜金曜日、9〜17時にオープンするという。ショールーム内には2台のNEXTAGEを用意する他、開発プラットフォームである「NEXTAGE OPEN」も用意する。これらにより、実際にNEXTAGEで製品を組み立てるデモなどを見ることができる。
海外で初のショールームとしてフランスを選んだ理由は、「日本以外の国のうち、最も多い問い合わせがフランスからあったからだ」(同社)としている。
【訂正】記事初出時、ショールームの設置企業を「川田工業」としていましたが、正しくは「川田工業子会社のカワダロボティクス」の誤りでした。お詫びして訂正します。上記記事は訂正済みです。
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