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「S660」のターボチャージャー、高応答性と幅広い出力性能を両立人とくるまのテクノロジー展2015

三菱重工業は、「人とくるまのテクノロジー展2015」において、ホンダの2人乗り軽スポーツカー「S660」に採用されたターボチャージャーを展示した。

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 三菱重工業は、「人とくるまのテクノロジー展2015」(2015年5月20〜22日、パシフィコ横浜)において、ホンダの2人乗り軽スポーツカー「S660」に採用されたターボチャージャーを展示した。

 同社の説明員は、「市場の拡大する軽自動車では、小型かつ低コストで、応答性が高く、幅広いエンジン回転数をカバーできるターボチャージャーが求められている。しかし、これらの要求はトレードオフの関係にあるため、全てを満たすことは容易ではない」と語る。

「S660」に採用されたターボチャージャーのカットモデル
「S660」に採用されたターボチャージャーのカットモデル(クリックで拡大)

 例えば、ターボチャージャーの小型化を図るには過給に用いるタービンの径を小さくすればよい。タービンの径を小さくすると、過給圧の立ち上がりの応答性も高められる。しかし、タービンの径が小さいと、低速から高速までエンジン出力を引き出せるようにするのは難しくなる。

 S660では、ホンダの軽自動車「Nシリーズ」のターボチャージャーに対して12%もの軽量化を図っている。このため、スポーツカーにふさわしい高い応答性のターボチャージャーを実現できている。その一方で、小型化したタービンの形状を解析技術などを活用して最適化することにより、最高出力の47kWを6000rpmで引き出し、7000pm以上という高回転数の領域までその出力を維持できるようにした。「今後も競合他社と切磋琢磨しながら、軽自動車向けターボチャージャーの性能を高めていきたい」(同説明員)という。

ターボチャージャーのタービンのサイズ比較
ターボチャージャーのタービンのサイズ比較。左上が「S660」のもので、右下が従来品である(クリックで拡大)

人とくるまのテクノロジー展2015
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