高齢者向け歩行アシストカートをIoTで支援、富士通がシステム提供:組み込み開発ニュース
富士通が介護支援ロボット事業を展開するRT.ワークスに、IoTと介護ロボットを融合するインフラシステムを提供。利用者の歩行距離や歩行速度といったデータから健康状態を把握し、注意を促すこともできる。
富士通は2015年5月7日、介護支援ロボット事業を展開するRT.ワークスにIoTと介護ロボットを融合するインフラシステムを提供したと発表した。
RT.ワークスの生活支援ロボット「歩行アシストカート」に搭載したセンサーから収集した情報を同社のIoTプラットフォームで管理、分析することで家族や介護施設関係者が位置情報や現在地をリアルタイムに把握でき、また、カートのバッテリー状態なども分析することで、機器故障への対応なども提供することが可能になる。
そのIoTプラットフォームには、クラウド上に日本IQPの簡易アプリ開発実行環境を実装。プログラム経験のない担当者でもセンサーやデバイス、ネットワーク、アプリケーションなどを組み合わせた実証環境を短時間で構築可能だという。
歩行アシストカートに搭載したGPSなど各種センサーから得られた情報は、富士通エレクトロニクスの開発した通信デバイスからクラウド上のIoTプラットフォームへ数秒間隔で送信され、そこで管理される。使用状況や歩行速度といった利用者情報や問い合わせなどの業務は富士通エフサスのサポートセンターが請け負う。
富士通グループ各社で運用管理と情報の管理分析を行うことで、同社ではアシストカート利用における課題や改善点の発見、利便性の追求につなげるとしている。なお、このIoTプラットフォームを活用した歩行アシストカートについては、2015年5月14日より開催され「富士通フォーラム2015」にて展示される。
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