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「ボスキャラの倒し方」に学ぶ問題解決の手順RPGで理解する生産管理(4)(3/5 ページ)

製造業にとって重要な要素である「生産管理」ですが、なかなか初心者には理解するのが難しい……。そんな生産管理初心者に向け、RPG(ロールプレイングゲーム)になぞらえて分かりやすく生産管理を解説する本連載ですが、第4回となる今回は、「問題」「原因」「課題」の違いをおさえた上で、MECE(ミーシー)やロジックツリーなどのフレームワークを使った問題解決の取り組み方をご紹介します。

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原因を発見する「5回のなぜ」とは?

 これまで見てきたように、問題解決のためには、問題を引き起こしている真の問題である「原因」を見つけ出した上で、適切な「課題」の設定が必要です。この原因(真の問題)を見つけ出すために、トヨタ自動車の生産現場では、「なぜ(Why)を5回、繰り返せ」といわれています。

 これは「トヨタ生産方式」を体系化したことで有名な、生産管理の神様ともいえる、トヨタ自動車の元副社長であった大野耐一氏の「1つの事象に対して、5回の『なぜ』をぶつけてみたことはあるか。5回の『なぜ』を自問自答することによって、ものごとの因果関係や、その裏にひそむ本当の原因を突きとめることができる」という言葉に由来しています。この「なぜの5回の繰り返し」は、ものごとの真の原因を明確にする上で非常に重要となります。

 例えば、先ほど例として挙げた、RPGでボスキャラをなかなか倒せない場合はどうでしょうか。倒せない原因がどこにあるのかを探るときに、この「なぜの5回の繰り返し」を行ってみると以下の様に考えられるかもしれません。


「ボスキャラが倒せない」原因を「5回のなぜ」で分析した結果(クリックで拡大)

 こうした「なぜ」を繰り返すプロセスにより、問題の真の原因を把握しやすくなり、結果的に「適切な武器を入手する」という課題を設定することができるのです。この「5回のなぜの繰り返し」とは、仮説と検証を何度も行うことで、目の前で起こっている現象の奥深くに隠されている「真の問題」を導くことだといえるでしょう。

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