秒速500ナノメートルの高速波長移動を可能にしたモノクロメータを発売:FAニュース
島津製作所は、モノクロメータの新製品「SPG-120-REV」を発売した。高分解能ステッピングモータを採用し、従来機比約10倍となる秒速500nmの高速波長移動を可能にした。
島津製作所は2015年4月7日、波長可変単色光源、発光体のスペクトル分布測定、物質の透過・反射特性測定などに適したモノクロメータ「スペクトロメイトシリーズ」の新製品「SPG-120-REV」を発売した。スマートフォン・タブレット用のFPDやLEDなどの製造・検査ラインなどに向ける。
モノクロメータは、入射した光から特定の波長を取り出す分光器の1種。光源との組み合わせで出力波長を変えることができる単色光源になり、検出器と組み合わせれば、発光体のスペクトル分布や物質の透過・反射特性の測定が可能になるという。
SPG-120-REVは、波長駆動機構として、新たに高い減速比の減速機を組み合わせた高分解能ステッピングモータを採用。従来機比約10倍となる秒速500nmの高速波長移動を可能にした。波長移動時間を短縮したことで、繰り返し測定の多い場合や測定波長の多い場合に、測定スループットを向上できるという。
また、摺動部の摩耗を抑えたことで、従来機と比べて耐久性が約5倍に向上した。さらに、分光器本体と波長駆動装置を一体化した構造により、設置面積は従来機比27%減の187cm2というコンパクトサイズとなっている。
ラインアップは、紫外域190〜700nmの「SPG-120UV-REV」、可視域200〜900nmの「SPG-120S-REV」、近赤外域700〜2500nmの「SPG-120IR-REV」の3種で、価格は65万5000円(税別)からとなる。同社では、発売から1年間で80台の販売を目指すとしている。
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