3次元画像をリアルタイムに描出するハイビジョン対応大腸ビデオスコープ:医療機器ニュース
オリンパスは、大腸がんなどの検査・治療に使用される消化器内視鏡「PCF-H290DL/I」を発売した。細径・ハイビジョン対応の大腸ビデオスコープのシリーズでは初めて、「Scope Guide」機能に対応した。
オリンパスは2015年4月9日、大腸がんなどの検査・治療に使用される消化器内視鏡「PCF-H290DL/I」を発売した。
大腸は4つの急峻な屈曲部と約120〜150cmの長さを持つため、内視鏡による検査・治療では、その挿入性や受診者の苦痛軽減などが課題になっているという。
PCF-H290DL/Iは、細径・ハイビジョン対応の大腸ビデオスコープシリーズの新製品で、シリーズでは初めて「Scope Guide」機能に対応した。Scope Guide機能は、内視鏡挿入形状観測装置「UPD-3」と組み合わせて使うことで、検査中の大腸内のスコープ形状と位置を3次元的な画像でリアルタイムに抽出できる。検査時の実際のスコープの動きとモニター上の3次元表示をより自然に同期できるため、観測の際のストレスを軽減できる。
さらに、挿入性の向上と検査時の苦痛を低減できる3つの機能を搭載した。腸壁にスコープが当たると自然に曲がる「受動湾曲」機能では、屈曲した形状の大腸でもスムーズな挿入を可能にした。また、大腸の形状や長さによって操作者の手元側の力をより効率的に先端に伝える「高伝達挿入部」、手元で挿入部の硬度を変えることができる「硬度可変」機能も備えた。これらの機能により、検査効率が向上し、受診者の苦痛が軽減するとしている。
視野角は170度と広く、従来機同様ハイビジョン対応の高画質を可能にした。加えて、従来より明るくなった「狭帯域光観察(NBI)」を組み合わせることで、病変の早期発見も可能になるとしている。
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