「『ゆ』のみ」本開発スタート!! 真面目に「開発」し、とことん「遊ぶ」:「Product for 1000」挑戦記(4)(3/3 ページ)
「Product for 1000×3Dモデラボ×Mozilla Japan」特別企画。モノづくりド素人が「Product for 1000」というフレームワークを使い、デジタルモノづくりに挑戦するプロジェクトで「『ゆ』のみ」開発がついにスタートした。
ついにプロトタイプが出そろう!
その後、紆余(うよ)曲折を経て設計修正も繰り返し、4種類の新しいプロトタイプがそろいました。途中、プロトタイプのバリエーションを増やすために、急きょひとしんしさんにも協力してもらい、休日返上で3Dモデリング&3Dプリントした、うでみさんの力作です。
これまでMozilla Japanオフィスやアイティメディアなど、拠点を転々としてきたプロジェクトのホームも、2015年3月からは内神田にオープンしたFABスタジオ「Little Machine Studio」に!! 黄色い「『ゆ』のみ」たちが並ぶと一気に製品開発会議っぽい雰囲気になり、参加者全員のテンションが上がります。
そして、後日、出そろったプロトタイプをアイティメディア社員数名に投票してもらいました。その結果は以下の通りです。
うでみさんの職場で上司や先輩、同僚たちからヒアリングできるという好条件に恵まれ、さまざまな声を集めることができたようです。
- 洗い難そう
- 茶渋がたまるのは嫌だ
- 内側の凸凹はいらない
- 「ゆ」の形はカワイイ
- 樹脂だと身体に悪そう
- 飲み難そう
そもそも「飲みづらいのではないか」という指摘もある一方で、目の前にあるプロトタイプそのものの評価と思われるコメントもあります。これは、プロトタイプの機能の限界を示している良い例で、私たち開発チームは、これまでにブラッシュアップされてきた「『ゆ』のみ」の理想像をそれぞれの心に抱いています。そのため、目の前にある3Dプリント製のプロトタイプを通して、「これが陶器だったら……」という完成形を想像できます。
しかし、この「『ゆ』のみ」プロトタイプを初めて見た一般の人にとっては、「これはコップなのか? 湯のみなのか?」「素材に違和感がある」といった率直な感想も生まれてきます。本来、こうした人たちからの意見をもらいたいときには、限りなく最終製品に近いプロトタイプを用意することが重要です。
今回のアンケート結果も踏まえつつ、開発チームでは全体として「ゆ」のフォルムをした4番目または5番目のプロトタイプのデザインをベースに、最終試作に移ることにしました。
最終試作では、いよいよセラミック3Dプリントです。ここで初めてお茶を飲むテストも可能となります。うでみさんの「『ゆ』のみ」は、5月の八十八夜に間に合うのでしょうか? お楽しみに!!
関連キーワード
プロトタイプ | デザイン | 「Product for 1000」挑戦記 | ものづくり | 設計 | 3Dプリンタ | アイデア(発想) | 3次元CAD(3D CAD) | 3Dモデリングソフト
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- デジタルクラフト的お絵描きモノづくりが輝きを放つ!!
「Product for 1000×3Dモデラボ×Mozilla Japan」特別企画。モノづくりド素人が「Product for 1000」というフレームワークを使い、デジタルモノづくりに挑戦するプロジェクトを開始した。今回は各メンバーが考案したプロダクトのプレゼン大会の模様をお届けする。 - 1000人のための製品開発――極意は「使用シーンの掘り下げ」にあり!!
「Product for 1000×3Dモデラボ×Mozilla Japan」特別企画。“個人のモノづくり”が身近になってきたというけれど本当なの? そんな疑問を持ったモノづくりド素人が「だったら自分たちで実践してみよう!」と、「Product for 1000」というフレームワークを使い、モノづくりプロジェクトを立ち上げた。第2回となる今回は、使用シーンの抽出からスタートした。 - モノづくり素人が“何か”を作る無謀なプロジェクト始動
「Product for 1000×3Dモデラボ×Mozilla Japan」特別企画。3Dプリンタをはじめとするデジタルファブリケーション機器の普及・発展により、“個人のモノづくり”がより身近になってきたというけれど本当なの? どうやって始めるの? そんな疑問を持ったモノづくりド素人が「だったら自分たちで実践してみよう!」と、「Product for 1000」というフレームワークを使い、モノづくりプロジェクトを立ち上げた。