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複雑化する車載機器開発をサポート、イーソルが専業子会社を設立:車載ソフトウェア
イーソルは、車載機器開発のサポートを専業とする100%子会社・イーソルトリニティを2015年4月1日に設立した。専門子会社の設立により、ソフトウェアの比重が増大している次世代車載システム開発の支援体制を強化していく構えだ。
イーソルは2015年4月7日、車載機器開発のサポートを専業とする100%子会社を同年4月1日に設立し、事業を開始したと発表した。
子会社の名称は「イーソルトリニティ株式会社」。本社はイーソルと同じ東京都中野区のハーモニータワー内に置く。出資金額は1000万円。社長には、イーソルの常務取締役兼執行役員を務める上山伸幸氏が就任する。
イーソルトリニティの事業は、イーソルにとって成長が著しい車載分野が対象となる。ADAS(先進運転支援システム)、ITS(高度道路交通システム)、コネックテッドカーといった次世代の車載システム開発ではソフトウェア開発の比重が増大している。イーソルは、イーソルトリニティの設立によって、自動車関連企業をサポートするための総合的な開発支援体制を整備・強化していく方針だ。
セーフティ・クリティカルであることが求められるためテストコストが増大している車載システムは、早期のシステム設計やシミュレーション環境を利用した早期の動作検証などの新たな開発手法が必要とされている。この課題に対して、イーソルトリニティは、ソリューション(コンサルティング、プロフェッショナルサービスなど)、ツール、エンジニア教育という3つの柱を提案の主体とするとしている。
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